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中国電信局、「Y2K問題なし」

1999年11月29日 00時00分更新

文● 菅原陽一

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中国電信局は、2000年問題に関する“Y2Kテスト”を全国的に行ない、中国国内および海外につながる電信電話部分は「問題なし」と発表した。

11月27日午後10時(北京時間)から翌28日午前1時にかけて行なわれたこのテストは、システムの時計を'99年大晦日から2000年元旦にセットし、全国規模で問題がないか確認したもの。テレビ電話会議により、上海などの電信局と北京のセンターを結び、リアルタイムに確認を行なった。

テストにはKDDなどの海外キャリアも参加。国内ISP(インターネット・サービス・プロバイダー)といった電信電話業に関係する企業も参加し、ともに問題がないことを確認した。

中国電信局は今年春から2000年問題への対策に取り組み始め、6月には基本的な部分の対応を終えていた。しかし、8月と9月に2000年問題に関わる事故が発生したこともあり、根本的な解決が急がれていた。今回のテストはその総仕上げともいえるもので、全国の電信電話系統を一斉に動かし、各地での問題洗い出しを行なったが、結果は「問題なし」と出た。ただ、いつどのような問題が出るかわからないために、12月10日前後に2000年問題サポートセンターを開設する予定があるという。

中国では国家をあげて2000年問題に関しての対策を急いでいたが、銀行オンライン、電力系統、航空関係に続いて重要なインフラである電信電話も問題が解決された。だが、水道や暖気供給など市民生活に直接関わる部分の、小規模な自治体レベルでの細かい対応は発表されていないことも多く、2000年1月1日を1ヵ月前に控え、不安もまだ残っている。

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