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MELISSAウィルスの進化版が登場--今度の標的はrtfファイル

1999年05月28日 00時00分更新

文● 編集部 鹿毛正之

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世界中で猛威を振るったウィルス“MELISSA”(メリッサ)の亜種が、米国で発見されている。メリッサはMicrosoft Wordのdocファイルに寄生するウィルスだったが、今回の進化版は、rtf(リッチテキストファイル)を拡張子に持つ点が異なっている。

進化版メリッサも、マイクロソフトのOutlookを利用して自己複製を行ない、アドレス帳に記録されているユーザーに対して勝手にメールを発信するという点で、メリッサと違いはない。Wordのマクロ機能を利用するという点も同じだ。

rtfファイルは本来、docファイルとは異なり、マクロ機能を備えていない。だが、進化版メリッサはウィルスを忍ばせたdocファイルを作る際、拡張子だけをrtfに変えてしまう。そのため、docファイルを監視するタイプのワクチンソフトでは、進化版メリッサを検知することができない。

パソコンにWordがインストールされていると、ほとんどの場合rtfファイルはWordに関連付けられている。そのため、進化版メリッサに侵されたrtfファイルを実行すると、自動的にWordが立ち上がり、ウィルスに感染することになってしまう。

メリッサのときは、被害が続出した米国に比べ、日本ではほとんど被害が報告されなかった。だが、そのためメリッサに対する危機感が少ないとも考えられる。rtfファイルを添付したメールを受け取った際には、十分な注意が必要だ。

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