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沖電気と日本シスコ、次世代IPネットワークシステムの展開で提携

1999年05月19日 00時00分更新

文● 編集部 清水久美子

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沖電気工業(株)と日本シスコシステムズ(株)は、MPLSを利用したインターネットプロバイダー向け次世代IPネットワークシステムの展開において提携したと発表した。

沖電気工業(株)代表取締役社長 篠塚勝正氏(左)と日本シスコシステムズ(株)代表取締役社長 黒澤保樹氏(右)
沖電気工業(株)代表取締役社長 篠塚勝正氏(左)と日本シスコシステムズ(株)代表取締役社長 黒澤保樹氏(右)



両社は共同で“MPLS(Multi Protocol Label Switching)”を使用したネットワークシステムを、インターネットプロバイダーなどのキャリア向けに提供していく。

MPLSはIPにおけるスイッチング方式の1つで、米シスコシステムズ、米IBM、東芝(株)、フィンランドのノキア(旧Ipsion)、米アセンド・コミュニケーションズの5社が共同で開発した標準規格。ネットワークのコアテクノロジーとなるもので、インターネットとの親和性が高いのが特徴。これにより、1つのサーバーに対して不特定多数の接続を可能にする“IP VPN(Internet Protocol-Virtual Private Netwok)”を実現する。また帯域も保証されるのでリアルタイム通信なども可能になるという。

今回の提携では、日本シスコシステムズは、MPLS技術を取り入れたソフト、ハードウェアを提供する。一方、沖電気工業はこれらを利用して顧客からの日本特有な要求を考慮しながら、キャリア向けにインフラ構築、保守、運用といったサービスを提供する。

日本シスコシステムズでは、MPLSの標準化の土台となった、“TAG Switch”というシスコ独自の技術を所有していた。このため他社に先駆けて、MPLSを利用した製品の提供が可能になったという。

沖電気工業 代表取締役社長の篠塚勝正氏は、「今回の提携の目的は、今後拡大するであろうIPネットワーク市場に標準規格であるMPLSを用いていち早く参入するということ。オープン化されたネットワークを企画の段階から、システムの運用、管理まで統合的に提供する。“ネットワークソリューションを提供する沖電気”を目指す」とした。

また、日本シスコシステムズ 代表取締役社長の黒澤保樹氏は、「IP VPNの米国での市場は2004年には2兆円規模になると予測されている。こうした中で、世界でも初めて商品化となるMPLSを利用した機器を沖電気とともに提供できる意味は大きい」と述べた。

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