日本初のパームパイロットのユーザーズグループを自認する“PUGO(Palm/Pilot
Users Group in Osaka)”(略称:ぷ~ご)の第7回定例会が、大阪・日本橋に4月からオープンした“パイナップルカフェ”を会場に開催された。PUGOは、'98年の7月28日から活動を開始。関西ユーザーを中心にほぼ毎月のペースで定例会を行なっている。情報はもちろん早いが、それだけにとどまらない。パワーユーザー同士による情報交換によって新製品が登場したこともある。
シングルハンド入力を徹底検証
今回の第7回目の定例会には、発起人の瓜生良治氏をはじめ、サーバーを提供している大阪電気通信大学の魚井助教授も参加。計20名近くのパワーユーザーによる内容の濃い2時間となった。会場を後ろから見たところ |
まず、最初にパームパイロットのシングルハンド入力キー『SH-Keys』を徹底検証した。特に基本的な使い方を、デモで改めて、みずからもプログラマーである畠田氏が解説した。
SH-Keysのデモを担当した畠田氏。ユーザーからの視点でわかりやすく解説してくれた |
新しい入力方法を開発中
使用感についてはまずまずだが、1つのキーに2つのアルファベットを配列しているため、入力したい文字と画面表示が異なる部分が多少気になるという感想が出た。あくまでシングルハンドを目指すのであれば致し方ないといったところか。しかし、ここで終わらないのがパワーユーザーたるところ。畠田氏は現在、新しい入力方法を開発中とのことだ。こちらの内容はまだ秘密だが、いち早く公開されることを期待したい。熱心にデモ画面を見つめるメンバーたち |
続いては、パームパイロットユーザーなら必ず遭遇する、メーラーソフトとのデータ互換について取り上げられた。今回は、Macintosh用のメーラーソフト『Postino』とパームパイロットを互換する『Postino
Conduit』を、開発者本人が紹介した。アルファ版のため残念ながらすべてを紹介しきれなかったが、次回へと持ち越された。次回はその他のメーラーのシンクソフトも並べて、くわしく解説する予定だ。
Postinoの開発者でもある藤井氏がメールデータを互換させるPostino Conduitをデモした。次回に、よりくわしく解説される |
画像を表示するウェブブラウザー
さらに、後半は、パームパイロットと携帯電話やPHSを直接つないでしまう『SNapConnect』と、その活用法としてパームパイロットのオンラインソフトを次々と紹介した。SnapConnectの実演風景。デモを担当した山村氏は、いつでもどこでも見たいものが見られるのがPDAツールの魅力と語る |
中でも画像が表示されるウェブブラウザー『ProxieWEB』の評価が高かった。こちらは、接続したサイトの情報を、いったん、このソフトを開発した『PROXINET』のプロキシーサーバーで変換し、パームパイロットへ表示させるというもの。これまで画像はあきらめていたというユーザーには朗報となったようだ。
画面の動きはカメラを使って正面のスクリーンに表示。ペンタッチ操作そのものの流れが見えるだけでも理解度がかなり増すことがわかった |
最後には、パームパイロットの専用ケースを開発中という会社から試供品数点が、メンバーにモニター品として提供された。
試作品のケースあれこれ |
サイズはポケットに入るものから、システム手帳版、ブリーフケースとさまざま。試供品を提供した会社では、現在も数十点におよぶ試作品を開発中とのこと。パワーユーザーの声を反映して、よりよい製品が世に出ることが期待される。