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MMCAとKIP、それぞれのイベントにみるマルチメディア関連協会像

1999年04月22日 00時00分更新

文● 編集部 中野潔

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マルチメディア関連の大規模展示会のあり方を見直す機運が高まっている。(財)マルチメディアコンテンツ振興協会(MMCA)は、'80年代末から千葉・幕張を中心会場として開催してきた“Digitalmedia World”を、大規模展示会の形では開催しないことを決めた。一方、神奈川インターパブリッシング協会(KIP)は、従来からの、地に足についたセミナーという形を継続する。24日には、セミナー“AppleScriptでDTPオートメーション”を開催する。

“Digitalmedia World”は、10年の歴史を誇る、大きな展示会だった。名称を“MultiMedia 'xx”(xxは西暦の下2桁)、“Content Creation + NICOGRAPH”と変えたり、あるいは、開催形態を模索してマルチメディアタイトル制作者連盟(AMD)のイベントとの共催にしてみたり、と変遷は遂げてきた。しかし、千葉・幕張を中心とした大型展示会であり続けた。今回の決定は、展示会の見直しが本格化したことを示す。

ソフトバンクフォーラム(株)がすでに、“COMDEX Japan '99”、“OBJECT WORLD Japan'99”、“SEYBOLD SEMINARS Tokyo/Publishing '99”、“Enterprise Solutions Tokyo 99”を統合して'99年11月に併催することを決めている。その他のイベント主催企業兼出版社においても、一部の好調企業を除いて、主催する展示会の規模や開催時期を見直す機運が高まっている。

なお今回の決定は、MMCAが、的を絞った中規模のイベントを開催することを否定するものではない。マルチメディア関連業界が、'90年代初頭までのバブル型体質から抜け出し、筋肉質に変身する上では好機--と、決断を評価する向きもある。

KIPは、広義のマルチメディア関連業界の集まりという点では、MMCAと似ている。しかし、神奈川県を主な対象としていること、自営専門職やベンチャー企が多いこと--などから、派手に活動するだけの体力はまだない。その点を逆手にとって、地道な実用的研究会の開催などを主眼においてきた。セミナーを毎月開いてきたのもその一環である。

24日には、“AppleScriptでDTPオートメーション”と題するセミナーを横浜で実施する。講師は、日本のアップルコンピュータが支援している“AppleScript技術サポートプログラム‘AppleScript救急隊’”の(株)フォーサイトの松下典聖氏。

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