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メッツ、PaintShopProに代わる新ペイント&フォトレタッチソフト『Photo Crew』を発売

1999年04月20日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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(株)メッツは、ペイント&フォトレタッチソフト『Photo Crew(フォトクルー)』を5月28日に発売する。Windows 95/98/NT4.0対応で、価格は6980円。同製品は、PaintShopProの販売を中止した同社が、PaintShopProに代わって開発、発売するフォトレタッチソフト。同社にとって'95年発売の『G.CREW』以来の新タイトルとなる。



Windowsのエクスプローラと同様のインターフェースで複数の画像データを表示できる“画像ブラウザ”機能を搭載。ぼかしやシャープ、照明効果など60種類以上のフィルターが用意されているほか、レイヤー機能では、レイヤーの透過度設定や合成、複数レイヤーの上下入れ替え、非表示設定などが行なえる。レベル補正や色調補正のほか、トーンカーブによる調整も可能。合成写真を作成/調整できるクローンブラシも搭載している。

また、画面キャプチャーソフト『Captude(キャプチュード)』、複数の画像ファイル形式を一括変換できる画像コンバートソフト『Image Converter(イメージコンバーター)』を搭載。両ソフトとも単体での起動が可能。そのほか、著作権フリーの写真素材300点と、TrueTypeフォント(欧文60書体、数字40書体)を収録する。なお、初版の5万本にはフルカラーガイドブックマニュアルが添付される。

さらに、Photo Crewに、台湾のユーリードシステムズ社製のGIFアニメーション作成ソフト『GIF Animator』、および著作権フリーの写真画像1000点、フォトフレーム100点を同梱したパッケージ『Photo Crew Ex(フォトクルーイーエックス)』も同時発売する。価格は8980円。

説明を行なった同社取締役マーケティング部長の大塵純氏は、「初心者も使えるがメインのターゲットにはPC中/上級者を想定している。他社のプロフェッショナル向けフォトレタッチ製品は商業印刷が目的だが、Photo Crewは家庭や個人で楽しむためのもので、プロ向けではない。流通関係からはすでに5万本の受注が入っており、初年度で市場シェア1位を取りたい」としている。

左から大塵氏、発表会司会のクリス・ペプラー氏、浜屋有文子氏
左から大塵氏、発表会司会のクリス・ペプラー氏、浜屋有文子氏



同社代表取締役社長の永田典久氏は「Photo Crewは、'95年のG.CREW以来の新製品。2月までは単体発売する予定ではなかったが、今回、PaintShopPro5.0についてマーケティング戦略などの意見の相違から米国の開発元と契約を交わすに至らなかったため、急遽Photo Crewを単体製品として発売することになった。昨年9月の筆自慢とG.CREWの発売は、マクドナルドが100円でハンバーガーを売り出したときに似ているが、今回の発表はハンバーガーを65円で発売するような衝撃ではないかと考える」としている。

さらに同社は、宛名印刷ソフト『筆自慢12』の暑中見舞い向けバージョン『筆自慢12(暑中見舞い版)』を5月12日に限定1万5000本発売する。同製品は、筆自慢12に、夏向けの写真やイラストなど各種画像データ350点と電話番号変換ユーティリティーを収録したCD-ROMを添付したもの。Windows 95/98/NT4.0対応で、価格は4980円。



また同社は本日、'98年度の決算発表を行なった。それによると、'98年度の売上高は12億7100万円(前年同比24パーセント減)、経常利益が2億9000万円(同42.2パーセント増)、純利益は1億4900万円(同53パーセント増)。'98年度は、主力製品であった『PaintShopPro』のバージョンアップ版が販売できなかったため、売上が減少したという。

決算結果について永田社長は、「減収増益の背景として、Windows98の7月発売による第1四半期のソフトの買い控えなどコンピューター市場全体の流れと、PaintShopPro5.0が発売できなかったという状況が挙げられる。しかし当社は、PaintShopProの国内総代理店ではなく、パッケージ販売を行なっているにすぎないという自覚があり、そのため今回のような不足の事態に備え、経費削減を行なってきた。結果として、G.CREWと筆自慢が好調であったこともあり減収増益となった。今後の経営対策として、ひとつの製品に頼る経営を行なわない、不足の事態を常に予測し対応できるようにしておく、他社製品の代理販売に関しても尽力をつくす、以上の3点が重要であると考える」と説明。

永田社長(右)と、同社取締役業務管理部長の筧悦生氏
永田社長(右)と、同社取締役業務管理部長の筧悦生氏



また、今年度の事業戦略については「今年度のコンピュータ市場については、昨年よりはいいと思っている。当社は今年度、PaintShopProの売上をゼロとした事業計画を立て、PaintShopProに代わる製品『Photo Crew』を発売する。この新製品は今年度売上の33パーセントを占めるという予測を立てている。」
「また、9月までに筆自慢とGCREWの機能バージョンアップ版を発売する。よって、'99年度の売上は13億5000万円、経常利益3億5000万円を予測している。なお、今年10月に別のグラフィックソフトを発売することを検討しており、この製品を投入した場合は、売上15億円、経常利益4億2000万円の予測となる」としている。

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