このページの本文へ

次世代ICカード用OS『MULTOS』の推進団体MAOSCOがICカード市場動向について説明

1999年04月16日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 次世代ICカード用OS『MULTOS』の推進団体である英MAOSCO社は、MULTOSに関するプレス向け説明会を行なった。従来ICカードは1枚につき1つのアプリケーションしか搭載できなかったが、MULTOSを利用することにより複数の異なるアプリケーションを1枚のカード上に組み込める。

 会場では、MAOSCOの最高経営責任者であるNick Habgood(ニック・ハブグッド)氏が説明。「現在、世界レベルで磁気カードからICカードへの移行が進められている。これまでカードにはひとつのアプリケーションしか載っていなかったため、ユーザーにどれほど受け入れられているかという点では成功しているとはいえない」

Nick Habgood氏
Nick Habgood氏



「そこで、カード上に複数のアプリケーションを載せようという動きが活発化している。MULTOSはそれを可能にするICカードOS。ユーザーのニーズにあわせてアプリケーションの選択が可能になり、電子キャッシュやクレジット/デビットカードとして利用できるほか、会社の出入り口用セキュリティーカードや、公衆電話用プリペイドカードとしても使える」

「また、ユーザーによってアプリケーションのニーズは異なるが、複数アプリケーションの選択が可能なMULTOSは、すべてのニーズを満足させるものである。セキュリティー機能も各アプリケーションによって異なるが、MULTOSはそれらにも対応可能だ」

 現在、大手カード会社のほとんどがMULTOSのサポートを表明しており、MULTOSを利用したICカードは現在ワールドワイドで1万枚発行されている。同氏は、MULTOSを利用した複数アプリケーション搭載の次世代ICカードについて「今後1年~1年半の間に市場に投入されるだろう」としている。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン