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マイクロソフト、ノーツのソリューションプロバイダー大手シーアイエスとの業務・資本提携を発表

1999年04月01日 00時00分更新

文● 報道局 佐々木千之

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 マイクロソフト(株)は、メッセージングシステムのソリューションプロバイダー、シーアイエス(株)の発行済み株式の20パーセントを取得する事で基本合意し、共同でメッセージング市場における製品開発とコンサルティング業務を展開すると発表した。今回の提携においては、マイクロソフトからの役員派遣はない。

シーアイエスの戸高社長(左)と、マイクロソフトの成毛社長(右)
シーアイエスの戸高社長(左)と、マイクロソフトの成毛社長(右)



 この提携により、シーアイエスは、現行の『Lotus Notes』を中心としたソリューションビジネスに加え、マイクロソフトの支援を得て『Microsoft Exchange Server』、『Microsoft BackOffice』のコンサルティング及びアプリケーション開発を行なう。具体的には、シーアイエスのNotes向け統合業務アプリケーションである『CNAP(CIS Notes Application Package)』のExchange対応版を、’99年第3四半期をめどに出荷するほか、現在65名のコンサルタントを倍増して、ExchangeとBackOfficeの展開に備えるとしている。出資後の持ち株比率は、シーアイエス社内が70パーセント、マイクロソフトが20パーセント、社外が10パーセントになるという。

 さらに、両社はマイクロソフトの新宿オフィス内に、ExchangeとBackOfficeの統合型デモンストレーション環境『Message Plaza』をオープンし、運営と顧客に対するコンサルティング業務を実施する。

 今回の発表にあたり、マイクロソフト代表取締役社長の成毛真氏は、「この提携は、Exchange拡販のための総仕上げ」であるとし、昨年来展開している、Exchange販売チャネルの強化と、次世代製品についての情報の提供とならぶ、Exchangeを使ったビジネスソリューション情報の提供であると述べ、「今年の夏にはNotesと(Exchangeと)のシェアの逆転が起こるだろう」と強気の姿勢を見せた。

 今回の投資は、マイクロソフト株式会社として初めて日本の株式市場への投資になるが、成毛社長は、「シーアイエス以外にあと2社に対して資金提供を考えている」と述べ、今回が特別なケースではないことを匂わせた。

 また、シーアイエス代表取締役社長の戸高修氏は、「マイクロソフトとの資本提携後も同社の独立経営は維持される」、「資本提供を受けるのは、シーアイエスの資金繰りが厳しくなったとか、銀行から資金を借りにくくなったということではない」と、資金調達目的の提携ではないことを強調した。

マイクロソフト新宿オフィス内の『Message Plaza』
マイクロソフト新宿オフィス内の『Message Plaza』

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