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【LinuxWorld Conference & Expo】春宵一刻ペンギンに値す

1999年03月05日 00時00分更新

文● 報道局 清水久美子

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 1日~4日(現地時間)、米サンノゼのSan Jose Convention Centerを舞台に“LinuxWorld Conference & Expo”が開催されている。

豪華メンバー揃い踏み

 3日夕方からは、前日の基調講演で参加者を魅了したリーナス・トーパルズ(Linus Torvalds)氏が再び姿を現わした。コンファレンス題目の1つ、“オープンソースコミュニティー”がテーマのパネルディスカッションに登場したもの。同席のパネリストには、Perlの開発者で米オライリー社のラリー・ウォール(Larry Wall)氏、GNUプロジェクトを推進するFSF(the Free Software Foundation)の社長、リチャード・ストールマン(Richard Stallman)氏といった大物がそろった。先の基調講演ほどでないものの、約3000人近い聴衆でホールが埋め尽くされた。

左よりリチャード・ストールマン氏、ラリー・ウォール氏、グイッド・バン・ロッサム氏、リーナス・トーパルズ氏という豪華メンバー
左よりリチャード・ストールマン氏、ラリー・ウォール氏、グイッド・バン・ロッサム氏、リーナス・トーパルズ氏という豪華メンバー



 司会はオープンソースソフトウェアの啓蒙活動で有名なエリック・レイモンド(Eric Raymond)氏。“今から9ヵ月後のコミュニティーの姿”をテーマに、それぞれの意見が飛び交った。フリーソフトを主張し、過激な意見を述べるストールマン氏と、終始穏やかな笑顔を絶やさなかったリーナス氏が対照的であった。会場からも質問を受け付けながら討論会は進む。質問者がWindowsに対する不満など自分の意見を述べようとすると「それは自分の意見じゃないじゃないか」、「本当にそれは9ヵ月後の話か」と容赦のない突っ込みが入り、盛り上がりを見せた。

類が友呼ぶアンフォーマルセッション

 また、BOF(Birds Of Feather)(*1)も開催された。BOFとは、オフィシャルのセッションとは別に、特定のテーマに関心がある者同士が集まって相互に意見を交換する場。誰でも参加可能で、ユーザーレベルだが最新の情報が交換できる場として、UNIX関係のイベントではおなじみの光景だ。今回のBOFでは、“SAMBA”や“ApacheのためのGUI環境”など、10以上の話題が用意されていた。また、ユーザーだけでなく、企業の担当者も参加。立場や肩書きの枠を取りはらっての意見交換が実現されていたようだ。

*1 Birds of a feather flock together.=“類は友を呼ぶ”

テーブルごとにさまざまなテーマが取り上げられていた
テーブルごとにさまざまなテーマが取り上げられていた



 2日夕方には、米LinuxCare社とIDGワールドエキスポ主催によるパーティーも開催された。リーナス・トーパルズ氏の基調講演が終了した直後に催されたこともあって、興奮冷めやらぬ間に来場者がなだれ込んだ会場には、異様な熱気があふれていた。場内では、2月15日に行なわれた“Windows Refound Day”のデモの様子を撮影したビデオが上映されるなど、思いおもいの話題で楽しんでいた。

LinuxWorld参加者なら誰でも参加可能というパーティーが、LinuxCare社の提供で開かれた
LinuxWorld参加者なら誰でも参加可能というパーティーが、LinuxCare社の提供で開かれた

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