このページの本文へ

2001年には1ペタバイト、イーエムシージャパンが次世代のストレージシステムを発表

1999年02月05日 00時00分更新

文● 報道局 原武士

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 イーエムシージャパン(株)は、東京・新宿三井ビルにて、同社の業績と今後の方向性について記者発表会をひらいた。

企業的戦略

 米イーエムシー社、グローバル・マーケティング担当上級副社長のCosmo Santullo(コズモ・サンチューロ)氏は、今後のロードマップを説明した。

サンチューロ氏「2001年までに100億ドルの売上が目標」
サンチューロ氏「2001年までに100億ドルの売上が目標」



「EMCはまだ地名度が低い。今後はこの知名度の向上を目指していかなければならない。成長戦略としては。ストレージの分野だけを見ると当社は市場の35パーセントを占めている。'93年からの5年間、売上の伸びは毎年50パーセントの成長率を実現しており、過去2年間を考えると四半期ごとに最低でも35パーセントの伸びを示している。このままの成長率を継続していくと、これからの3年間で100億ドル(約1兆1230億円)の売上に達するだろう。もちろんこれはアメリカ国内の調査であるので日本では多少状況が違うかもしれないが、製品に差違はないので結果は同じになるだろう」

「今後、情報産業でのストレージの役割が重要になってくるだろうということを考えると、我々の責任は重要だ。我々は気を引き締めていかなければならない。100億ドルへの道のりはまだまだ長い。私たちは着実に売上を伸ばしていかなければならない。そのために、市場への認知度を伸ばしていきたい」

製品的戦略

「データはいつでもどこでも、どの端末に対しても提供されなければならない。このコンセプトを“Universal Data Tone(ユニバーサル・データ・トーン)”という。このユニバーサル・データ・トーンを実現する手段としてESN(Enterprise Storage Networks)を提案する。これは、ストレージをファイバーチャネルを使ったネットワークで接続しひとつの大きな記憶媒体としてあつかい、さまざまなプラットホームからのアクセスを可能にするもので、今まで、ボトルネックになっていたストレージの容量制限、異なるプラットフォームでのデータの共有困難を解決する。本日発表するESNに触れてその良さを実感してほしい」

 同社では、2001年までに世界企業のうち上位100社は1ペタバイト(PB=1024テラバイト(TB))以上の企業データを格納するようになると見ている。今後はファイバーチャネルを使ったストレージのネットワークを展開していくつもりだという。

 似たようなコンセプトを持つSAN(Storage Area Network)が、サーバーによりストレージを管理するのに対し、ESNはサーバーベンダーに関係なくストレージのみでネットワークを構成するため、プラットフォームに依存しない点が特徴。

ESN製品を発表

 記者発表会の中でESN環境を実現する製品についても発表した。共有データ・アクセス管理ソフトウェア『Volume Logix』は、複数のサーバーが共有ストレージへのデータアクセスを安全にできるようにする製品。各サーバーが専用でストレージに接続されているかのように機能する。“ファイバーチャネルHub接続”はWindows NTと『EMC Synmmetrux Enterprise Storage』システム間のファイバーチャネル接続をするもので、単一のシンメトリックス・システムでサポートできるサーバー数を増加できる。また、Windows NTクラスタリングに対するファイバーハブ接続も可能。そして、“ファイバーチャネル接続オプション”は、サーバーとストレージを直接接続するもの。

 価格はVolume Logixソフトウェアが225万円~525万円(シンメトリックスの機種により変動)、“2ポートシンメトリックス・ファイバーチャネルディレクタ”は490万円。来週に出荷予定という。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン