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【INTERVIEW】エキサイトの今後を語る~エキサイト日本法人代表の山村幸広氏に訊く~

1999年01月21日 00時00分更新

文● 報道局 佐藤和彦

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 米国時間19日、米@home network(アットホーム ネットワーク)社による買収が発表された米エキサイト社。その日本法人であるエキサイト(株)の実質的な代表者を務める山村幸広ゼネラルマネージャーに、日米のエキサイトの今後について伺った。

山村幸広ゼネラルマネージャー。同氏は、'98年10月まで、(株)トランスコスモスから出向するかたちで、(株)ダブルクリックの社長を務め、今年1月よりエキサイトの日本代表となった
山村幸広ゼネラルマネージャー。同氏は、'98年10月まで、(株)トランスコスモスから出向するかたちで、(株)ダブルクリックの社長を務め、今年1月よりエキサイトの日本代表となった



----米エキサイト社が、CATV会社の米@home network社によって買収されることになりました。これをどのように見ていますか?

山村「米エキサイト社を買収する米@home network社の親会社は、米AT&Tに買収された米TCI社です。つまり、米エキサイトは米AT&Tグループのコンテンツになったという意味で、米エキサイトにとって、この買収は非常に意義が大きいと思っています」

「というのも、ポータルサイトの争いの中で、結局生き残れるところは、ブラウザーを作っている米ネットスケープや米マイクロソフト、またはISP各社、そしてパソコンに通信用ソフトをバンドルして販売しているPCメーカー系の3種類しかないと思っています。その中で、米エキサイトは、こうした基盤も無しにただ検索サイトを開設しているだけでした。それが、米@home network社、米TCI、米AT&Tの3社の後ろ盾をえて、これらのCATV会社が提供するインターネット接続サービスのポータルとしてサービスを提供できるようになったわけです。このことは、あまり報道されていませんが、米エキサイトにとっては非常に意味が大きいと思つています」

----米エキサイトにとっては意味が大きいことはわかりましたが、日本のエキサイトにとってはいかがでしょうか

山村「今回の買収は、日本のエキサイトにとっては、あまり関係はありません。アメリカのエキサイトが、AT&Tに組み込まれただけですから・・」

----日本のエキサイトは、先程おっしゃったブラウザーメーカー、ISP各社、PCメーカーのどれかと提携する計画はありますか

山村「その点については、検討していますが、現状では、申し上げられません。もともと、エキサイトは米ネットスケープ社と提携しており、間接的にですが米AOLとも関係ができました。また、私はIT産業での仕事が長かったので、マイクロソフト(株)にも知り合いはたくさんいます。この2つのどちらかと組んで、日本のポータルナンバー1であるYahoo!ジャパン、ソフトバンク連合を、やっつけることになると思います」

----提携以外の面で、日本のエキサイトはどのように変わりますか

山村「アメリカのエキサイトをみていただければわかるのですが、キーワードによる検索を行なうと、あらかじめエキサイトが用意したコンテンツが表示され、その後に検索結果が表示されるようになっています。これは、ディレクトリー型とロボット型を1つのサイトで実現したもので、ずらずらとURLが表示される従来のロボット型の検索サイトの欠点をなくしたものです。これは、非常に使いやすく、このアメリカのエキサイトの機能を日本でも実現したいと思っています」


米エキサイトの検索結果。“new york”というキーワードで検索すると、まずニューヨーク市に関する情報が掲載されたコンテンツが表示される

----新しいサービスは、日本ではいつ頃はじめますか。

山村「新しい検索サービスを始めるのが、私のゼネラルマネージャーとしての最初の仕事になります。なんとか半年後、つまり7月には始めたいと思っています。新機能を武器に、日本のポータルサイトでは、ナンバーワンになりたいと考えています」

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