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オーブコム衛星を利用した車両位置把握システムが本格運用へ

1999年01月08日 00時00分更新

文● 報道局 白神貴司

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 サテライトコミュニケーションジャパン(株)が発表したところによると、同社が'98年7月に発表した、低軌道衛星(LEO:Low Earth Orbit satellite)“オーブコム”を利用した車両位置把握・管理システム“コスモトラックシステム”が、2月にも本格的に稼動する。これは京都府福知山市に本社をおく運送会社の(有)ファーストラインが導入するもの。

 オーブコムは、 28機の低軌道周回衛星を使用して、双方向データ通信および測位サービスを提供する通信事業。米Orbital Science社とカナダのTeleglobe社が中心となって推進している。日本におけるオーブコムを利用した情報通信サービスは、オーブコムジャパン(株)が提供している。衛星からの情報を受信するには専用のアンテナを搭載した受信端末が必要。

 “コスモトラックシステム”は、このオーブコムからの情報を利用し、車載端末を搭載した車両の位置を常時把握するシステム。車両の現在位置や、車載端末に接続された各種センサー情報(エンジン回転数、ブレーキ、荷室温度、ドアの開閉、積載量など)が、事務所や荷主などのパソコンのウェブブラウザー上にマップ情報と統合されて表示される。

 システムの特徴としては、データを管理するサーバーをサテライトコミュニケーションジャパンで管理・運用するため、管理運用経費面でユーザーのコストを削減できることにある。また、ユーザーの管理画面はウェブブラウザーで閲覧するので、インターネット接続環境があれば、新たな設備投資を行なう必要はない。

 ファーストラインはこのシステムを、保有する40台の車両のうち10台に導入する。今後、残りの車両にも逐次導入していく予定という。

 今回の契約の金額は明らかにされていないが、同サービスの価格のモデルケースは、オーブコム受信端末20台、通信ソフトウェア、手数料などを合わせて、約470万円となる。

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