このページの本文へ

電子協が、'98年度上半期のPCカード出荷実績を発表--メモリーカードが好調

1998年12月21日 00時00分更新

文● 報道局 清水久美子

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

 (社)日本電子工業振興協会(JEIDA)は、17日、'98年度上半期('98年4月~9月)のPCカード出荷実績を発表した。これによると、輸出を含む総出荷枚数は、前年度同期比24パーセント増の424万2000枚、総出荷金額は同2パーセント増の266億7600万円。

 同協会は、'98年度上半期が好調だった理由として、これまで統計に含まれていなかったコンパクトフラッシュやスマートメディアといった、メモリー系のスマートカードが加えられたことを挙げている。スマートカードの総出荷枚数は、前年度同期比104パーセント増の205万3000枚、総出荷金額は同131パーセント増の83億8700万円と、倍以上の伸びを示した。

メモリーカードは倍増
メモリーカードは倍増



 一方で、PCMCIAに準拠したPCカードは、枚数、金額ともに前年度同期を大幅に下回った。PCカードの総出荷枚数は、前年度同期比7パーセント減の168万3000枚、総出荷金額は同16パーセント減の169億4200万円となった。PCカードには、モデムやLAN接続の機能を持つ通信用I/Oカード、SCSIなどのインターフェースカード、ATAインターフェースを備えるメモリーのATAカードなどを含んでいる。

 ただし、通信用I/Oカードはモデムカードに限定すると比率は増えている。総出荷枚数は前年度同期比67パーセント増の30万7000枚、総出荷金額は同17パーセント増の43億4000万円。これは、モデム規格のV.90が国際標準規格となったことで、56KbpsのPCカード型モデムカードの買い替えが進んだためとしている。

 PCカード統計専門委員会の坂内義明氏は、「先日発表されたポータブルパソコン本体の総出荷数台数は、前年度同期比11パーセント減の354万1000台。そのうち、PCカードスロットが装備されているパソコンの総出荷台は、前年度同期比9パーセント減の185万1000台だった。このように、PCカードの出荷台数はポータブルパソコンの出荷率の影響を受けていると思われる。また、ATAカードに限れば、前年同期比41パーセント減と大幅な落ち込み。これは、デジタルカメラ用のメモリーカードにおいて、PCカードからスモールカードに推移したことが考えられる」

  「今回の統計には初めて、スマートメディア、コンパクトフラッシュなどの小型カードを加えた。メモリーはスマートカードにシフトしながら大幅に増えている。今は100万台市場だが、3年後には400万台になるだろう。そのほか、Windows 98で標準でサポートするされる100BASE-TXのCardBus対応のLANカードやSCSIカードが増えてきており、今後普及していく見込みがある」との見方を示している。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン