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【Oracle Open World 1998】日本オラクル、『Oracle 8i』の製品概要を発表

1998年12月17日 00時00分更新

文● 報道局 佐藤和彦

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 日本オラクル(株)は、東京有明の東京ビッグサイトで開催中の“Oracle Open World 1998”において、リレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)『Oracle 8i』の製品概要を発表した。同製品は、米国では'99年2月に、日本では'99年5月末日に発売する。価格は、現時点では未定。

佐野力日本オラクル(株)社長 佐野力日本オラクル(株)社長



 『Oracle 8i』は、クライアント/サーバー型のコンピュータシステムに替わるインターネットコンピューターシステムのコンセプトに基づいて開発されたもので、昨日のラリー・エリソン米オラクル社会長兼CEOの基調講演でも、その機能の一部が紹介された。

 しかし、注目を集めている新機能の“サーバー・サイド Java Virtual Machine”、“Oracle iFS”、“Oracle interMedia”の3つは、'99年5月末の『Oracle 8i』出荷時には、β版のソフトがバンドルされるかたちとなり、完全な製品版のリリースは、その後になることが明らかにされた。

 『Oracle 8i』の新機能は以下のとおり。

・“サーバー・サイド Java Virtual Machine(Java VM)”

 サーバー上にJavaコードを格納し実行するための、データベース常駐型のJava Virtual Machine(Java VM)を搭載している。データベース内へのJavaの統合により、Javaアプリケーションの稼働は高速となり、機密性と信頼性が向上するという。『Oracle 8i』発売時は、β版がバンドルされる。対応するJavaのバージョンは1.1.7だが、Java2への対応も表明している。

・“Oracle iFS(Internet File Systems)”

 あらゆる形式のファイルを、『Oracle 8i』内に格納し、一元的な管理・検索が行なえる。Windows SMBファイル共有プロトコル、HTTP Ver1.1、FTP、IMAP4、POP3、SMTPに対応し、Windowsアプリケーション、ブラウザー、電子メールソフトなどから、データベース内のファイルにアクセスできる。

・“Oracle interMedia”

 マルチメディアコンテンツを統合的に管理する機能。テキスト、イメージ・データ、ビデオ、オーディオなどを統合的に管理することが可能となる。“Oracle intewrMedia-Locator”機能によって、指定アドレスからのロケーションや距離といった位置情報に基づいて、格納や配信ポイント、イベントなどの情報検索が行なえる。

・クラスタリング機能の拡張

 “Oracle Parallel Server Option”の拡張機能である“Cashe Fusion(キャッシュ・フュージョン)”というクラスタリング・アーキテクチャーによって、スケーラビリティーが向上した。

・データウェアハウスの機能拡張

 『Oracle 8i』では、物理的なデータ配置を均等に行ないより高速なパラレル検索を可能とする“ハッシュ・パーティション機能”、集計したデータを保持するサマリーの更新により検索時に最適なサマリーを自動的に選択する“サマリー管理機能”、データベース間のデータ交換を直接高速に行なえる“トランスポータブル・テーブル・スペース機能”の3つを搭載することにより、大規模データウェアハウスとしての機能を拡張している。

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