日本ヒューレット・パッカード(株)は、企業向けUNIXサーバーの最上位機種『HP
9000エンタープライズ・サーバ モデルV2500』を発表した。'99年1月1日発売で、出荷開始は'99年3月以降となる。
同製品は、最新の64bit RISCプロセッサー『PA-8500』(クロック周波数400MHz、1.5MBのキャッシュメモリー搭載)を採用。SMP対応で、最大32基の『PA-8500』を搭載可能。『PA-8500』が2基、1GBメモリー、DVD-ROMドライブ1基、外部ディスク4.3GBのモデル(ライセンスフリーのHP
UX11が付属)が、価格7130万6000円から。出荷開始は'99年3月から。
また、同製品は、新しいシステム・アーキテクチャーである“HP
SCA(Scalable Computing Architecture)”によって、最大4キャビネットまで接続することが可能となる。4キャビネット接続時には、CPUは最大128基、128GBメモリー構成まで拡張できる。SCA対応の『モデルV2500』は、1台7130万6000円からで、出荷開始は'99年第2四半期以降となる。
●他社のUNIXサーバーの戦略を分析
Nick Earle(ニック・アール)米ヒューレット・パッカード社副社長 |
本日の記者発表では、Nick Earle(ニック・アール)米ヒューレット・パッカード社副社長が出席し、他社のUNIXサーバー戦略の分析を行なった。
同氏は、「『モデルV2500』は、米IBMの『S/390』に対抗する製品である」と述べた。そして、「アメリカには、『もしアヒルのように歩き、アヒルのように鳴き、アヒルのようなにおいがしたら、それは多分アヒルだろう』という諺がある。しかし、『S/390』について、いくら米IBMが、オープンアーキテクチャーであるかのように振る舞っても、本質はメインフレームにすぎない」と論評。
このアヒルのたとえは、他の会社を評するのにも用いられ、「米コンパックが、米DECを買収したのはNTの技術が狙い。つまり、Digital
UNIXは“死んだアヒル”。米SGIは、ニッチをターゲットにして生き残ろうとしているが、“すでにHPの照準の中に入っているアヒルにすぎない」とばっさり。
そして、最後に米サン・マイクロシステムズに触れ、「日々は健全であり、Javaは活発で、Jiniも話題を提供し、米AOLとの提携も良好のようだ。スコット・マクネリー氏も、いろいろな雑誌の表紙をかざっている。しかし、サンのUNIXはインターネットを指向しているにすぎない。Solarisは所詮“ローエンドのアヒル”にすぎない」と語っている。