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慶應大学、文化的側面からのVR研究を推進、日仏でシンポジウム開催

1998年12月07日 00時00分更新

文● 報道局 郷家香織

 慶應義塾大学は4日、フランス政府による来日調査団と共同で“バーチャルリアリティ、その科学技術的、社会文化的、芸術的インパクト”シンポジウムを開催した。バーチャルリアリティー(以下、VR)について、科学技術、産業、経済という観点だけでなく、ライフスタイル、思想、芸術、文化、教育といった観点からの分析も中心に置いたプレゼンテーションなどが行なわれた。

 慶應義塾大学は、VRの研究に当たって、文化的な側面を重視する傾向を強めている。VRが社会に浸透してくれば、人間の精神、生活といった観点からの配慮が不可欠になる。同シンポジウムは、それを先取りした動きといえる。産業界では米国からの技術の導入を重要視する風潮が強かったが、前述のようなこともあり、ヨーロッパとの関係を重視するようになってきた。同大の奥出教授は、イタリアのフィレンツェにある美術建築物の中をVRで再現するなどの研究を紹介した。

日本側代表の岡田 光弘氏(左)とフランス側代表のフィリップ・コドニェ氏日本側代表の岡田 光弘氏(左)とフランス側代表のフィリップ・コドニェ氏



 フランス側からは、エコール・ノルマル・シュペリエール主任研究員のジャック・ニニオ氏が「いつの時代も仮想現実が問題になることはある。たとえば、平面的な絵の中に影を付けることや、遠近法は今では当たり前で、リアリティーといえる。このように、昔VRだったものがリアリティーになっていく」と語った。

 また、パリ・ソルボンヌ大学準教授のフロランス・ド・メレデュ氏はVRと身体感覚との関係を、パリ大学第6校教授のフィリップ・コドニェ氏が今の心や身体について考えるのではなく、今までの技術と心身との関係を振り返りながら新しい発見をしていく必要性を述べた。トゥルーズ大学教授のアンヌ・ソヴァージョ氏は、リアルとバーチャル間の関係を明らかにすることが重要と考えているという。

 ソニーの松田晃一氏は、バーチャルコミュニティにおいて、ユーザーの分身であるペットが自律的に動いて仲間を見つけ、コミュニティを形成するデモンストレーションを行なった。そのペットというのは、ユーザー自身の性格を反映してクローンとなるような仕組みになっている。ペット同士が仲良くなると、そのペットの所有者である現実の人間同士がやりとりできる。

 電子メールやウェブの発達によって、潜在的に友人になれる候補の数は何千倍にも増えたといえる。しかし、名前や性格、信条などを理解できる数は所詮知れている。何千人、何万人という友人候補の中から気の合う人をどうやって見つけるかという時に、クローンであるバーチャルペットがそれを現実化する話として興味深い。

 今回VRについて、技術的な面からだけではなく、哲学的、芸術的、文化的な側面から考えることは、VRに対しての理解を深めていくためのユニークな試みであると思う。朝日新聞社、服部桂氏の「VRは、単に3次元の画像ではなく、View Pointを変化させるものだ」という言葉のように、視点を変え、改めて見てみることの大切さを感じた。教育という観点からの手術のVRデモンストレーションも興味深かった。

    在日フランス大使館科学技術部内日仏VRシンポジウム事務局問い合わせ先:TEL.03-5420-8890

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