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電子協が'98年第2四半期のPC出荷実績を発表、国内の出荷台数は5四半期ぶりに前年同期を上回る

1998年11月02日 00時00分更新

文● 報道局 郷家香織

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 (社)日本電子工業振興協会(JEIDA)は、'98年第2四半期(7~9月期)のPC出荷実績を発表した。国内のパソコン本体出荷台数は、179万7000台の前年同期比9パーセント増で、5四半期ぶりに前年同期を上回る実績となった。

パソコンの出荷実績を発表する(株)東芝パーソナル情報機器事業本部長の溝口哲也氏(中央)
パソコンの出荷実績を発表する(株)東芝パーソナル情報機器事業本部長の溝口哲也氏(中央)



 第2四半期が好調だった理由として、Windows 98発売を契機とした店頭市場の回復、液晶ディスプレイタイプやコンパクトタイプなどのデスクトップの多様化と低価格化などが挙げられる。ただし、単価ダウンが進んだため、周辺機器などを含めた総出荷金額は4889億円(前年同期比3パーセント減)、パソコン本体出荷金額は3931億円(同増減なし)で、出荷金額は台数の伸びを下回った。

 また、輸出を含めた第2四半期のパソコン本体の総出荷台数は、194万9000台(同1パーセント減)、総出荷金額は6431億円(同6パーセント減)、本体出荷金額は4237億円(同8パーセント減)といずれも前年同期比マイナスで、海外への生産シフトによる輸出の減少が影響している。

 また、第2四半期が5四半期ぶりに前年同期を上回ったとはいえ、第1四半期の不振が大きかったために、'98年度上半期(4~9月期)の国内のパソコン本体の出荷台数は327万台と前年同期3パーセント減となった。周辺機器を含む総出荷金額は、7283億円(同13パーセント減)。

 輸出を含めた上半期のパソコン本体の総出荷台数は、354万1000台で前年同期比11パーセント減。周辺機器を含む総出荷金額は、1兆2036億円(同13パーセント減)、本体出荷金額は7839億円(同19パーセント減)となった。

 同協会の情報産業部パソコン担当の井部和之氏は、「これだけ不況の中で上期の国内出荷台数が3パーセントダウンで終わっていることから、企業の情報化投資は冷え込んでいるとはいえ、完全にはなくなっていないと見ている。また、コンシューマー市場においても年末商戦で第2四半期並み、もしくはそれ以上の伸びを予測して、'98年度1年間の国内出荷台数は、前年度5パーセント増の720万台を予想している」という。

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