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日本IBM、コンシューマー向けのオールインワンノートPC『ThinkPad i Series』と『Aptiva』の新モデルを発表

1998年10月21日 00時00分更新

文● 報道局 佐藤和彦

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 日本アイ・ビー・エム(株)は、10月21日、コンシューマー向けオールインワンノートPCの新機種『ThinkPad i Series(アイシリーズ)』の2モデルを発表した。出荷は、11月7日に開始。また、コンシューマー向けのデスクトップPC『Aptiva Eシリーズ』を一新し、『Aptiva E6J』、『同E3J』、『同E2J』の3機種9モデルを発表。本日、出荷を開始した。

『ThinkPad i Series』



 『ThinkPad i Series』は、A4ファイルサイズのオールインワンタイプのノートパソコン。CD-ROMドライブ、FDD、モデム、スピーカーを内蔵している。CPUはMMX Pentium-266MHz、メモリーは標準64MB(最大256MB)のSDRAMを搭載。このほか、最大20倍速のCD-ROMドライブ、V.90/K56flex自動認識機能を持った56Kbpsモデム、米Altec Lansing社製のステレオスピーカーなどを内蔵している。

 同製品は、同社初のコンシューマー専用のノートPCで、その開発コンセプトは“究極のオールインワン”というもの。ノートパソコンならではの省スペース性に加えて、電源ケーブルと電話回線を接続するだけで、デスクトップPCと同等の環境が実現可能という特徴がある。また、パソコン初心者がアプリケーションソフトの操作中に誤って電源ボタンを押してしまっても、電源が切れる前に終了するかを確認する“セーフ・オフ・ユーティリティ”という機能も搭載されている。

日本アイ・ビー・エム(株)パーソナル・システム事業部長 堀田氏日本アイ・ビー・エム(株)パーソナル・システム事業部長 堀田氏



 同社パーソナル・システム事業部長の堀田一芙取締役は、「『TinkPad385XD』では女性の比率は約20パーセントだったが、『i Series』では女性ユーザーの比率を30パーセントにまで高めたい。そのために、これまで『Aptiva』のテレビCMに出演していた香取慎吾を、『i Series』のCMでも起用することにした」と説明している。

『i Series』のTVCMには香取慎吾を起用『i Series』のTVCMには香取慎吾を起用



『ThinkPad i Series』のドライブ類はすべて本体の右側に配置されている。そのため、机上の実使用面積は本体と右側10cm程度に抑えられている。『ThinkPad i Series』のドライブ類はすべて本体の右側に配置されている。そのため、机上の実使用面積は本体と右側10cm程度に抑えられている。



ポインティングデバイスには、『ThinkPad 600』と同じ“拡張版TrackPoint”を採用。パームレストは、半円形状に膨らんでおり、キーボードを打つ際に手が疲れにくいような設計になっている。
ポインティングデバイスには、『ThinkPad 600』と同じ“拡張版TrackPoint”を採用。パームレストは、半円形状に膨らんでおり、キーボードを打つ際に手が疲れにくいような設計になっている。



ディスプレーの両サイドには、米Altec Lansing社製のステレオスピーカーを内蔵。また、パソコンの電源を入れなくとも、CD-ROMドライブで音楽CDを再生することもできる。
ディスプレーの両サイドには、米Altec Lansing社製のステレオスピーカーを内蔵。また、パソコンの電源を入れなくとも、CD-ROMドライブで音楽CDを再生することもできる。



 同機種には『2611-434』(以下434)と『2611-454』(同454)の2モデルが用意されている。両モデルの違いは、HDDの容量とディスプレーのサイズ。『434』は3.2GBのHDDとSXGA(解像度800×600ドット)対応の12.1インチTFT液晶ディスプレーを搭載。『454』は、4.0GBのHDDとXGA(同1024×768ドット)対応の13.3インチTFT液晶ディスプレーを搭載している。

 『ThinkPad i Series』のサイズは、幅332×奥行き258×高さ47mm。重さは『434』が3.4kg、『454』が3.5kg。

 プレインストールソフトとして、ジャストシステム(株)が開発した『VoiceAtok』を搭載。同ソフトは、音声認識ソフト『ViaVoice98』で認識した言葉を自動的に漢字変換するもので、変換能力はATOK12相当。このほかにも、女性ユーザーを想定し、『PostPet』や家計管理ソフト『My Home Bank』などもプレインストールされている。このほかソフトは、『Word98』、『Excel97』、『ロータススーパーオフィス98』など。価格はオープンプライスだが、日本アイ・ビー・エムの通信販売では『434』が23万5000円、『454』が26万9000円となっている。



主な仕様


機種名


ThinkPad i Series


モデル


Model 1430(2611-434)


Model 1450(2611-454)


CPU


MMX Pentium-266MHz




キャッシュ


512KB外部キャッシュ




チップセット


440TX




標準メモリー(最大)


64MB(256MB)SD RAM




グラフィックアクセラレーター(VRAM)


米NeoMagic社製 MagicGraph 128ZV +(2MB)




CD-ROMドライブ


最大20倍速




HDD


3.2GB


4.3GB


モデム


56Kbps(データ)/14.4Kbps(FAX)(V.90およびK56flex対応)




ディスプレー


12.1インチTFT液晶ディスプレー


13.3インチTFT液晶ディスプレー


解像度


800×600ドット(最大1677万色)


1024×768ドット(6万5536色)


サイズ


幅332×奥行き258×高さ47mm




重さ(バッテリー含むy)


3.4kg


3.5kg


価格


オープンプライス




予想価格


23万5000円


26万9000円



『Aptiva E series』

 マイクロタワー型の『Aptiva E2J』と『同E3J』、ミニタワー型の『同E6J』の3機種9モデルが発表された。各機種につき、15インチCRTディスプレー・17インチCRTディスプレー・15.0インチTFTディスプレーのいずれかを搭載した3モデルがそれぞれ用意される。

『Aptiva E6J』
『Aptiva E6J』



『Aptiva E3J』
『Aptiva E3J』



『Aptiva E2J』
『Aptiva E2J』



 今回発表された3機種は、『E2J』がローエンド、『E3J』がミドルレンジ、『E6J』がハイエンドという位置づけになっている。

 主な仕様は『E2J』は、CPUがK6-2-300MHz、標準メモリーが64MBのSDRAM(最大256MB)、HDDは6GBのものを搭載。『E3J』は、CPUがK6-2-350MHz、標準メモリーが64MBのSDRAM(最大256MB)、HDD容量が6GB。また、『E6J』は、CPUがPentium II-450MHz、標準メモリーが128MBのSDRAM(最大384MB)、HDD容量が13.5GBになっている。3機種ともに、ビデオアクセラレーターにカナダATI社の3D RAGE Pro Turbo(AGP,2x)を採用、VRAMは4MB搭載されている。

 同梱ソフトに関しては、すべての機種に『VoiceATOK』、『ViaVoice98』がプレインストールされているほか、『Excel97』、『Word98』、『Outlook98』、『インターネット 翻訳の王様』、画像編集ソフト『デジカメの達人 Ver.1.0』、家計管理ソフト『My Home Bank』などが用意されている。

 価格は、すべてオープンプライス。同社の通信販売での価格は、『E2J』は、15インチCRTモデル(2153-2J5)が18万4000円、15インチTFT液晶モデル(2153-2JT)が29万9000円。『E3J』は、15インチCRTモデル(2153-3J5)が20万4000円、5インチTFT液晶モデル(2153-3JT)が31万9000円。『E6J』は、15インチCRTモデル(2153-6J5)が37万4000円、15インチTFT液晶モデル(2153-6JT)が48万9000円など。



機種名


Aptiva E2J


モデル名


2153-2J5


2153-2J7


2163-2JT


CPU


K6-2-300MHz






標準メモリー(最大メモリー)


64MB(256MB)SDRAM






HDD


6GB






CD-ROMドライブ


最大32倍速






グラフィックアクセラレーター(VRAM)


カナダATI社製RAGEPro Turbo(AGP,2x)(4MB)






ディスプレー


15インチCRTディスプレー


17インチCRTディスプレー


15.0インチTFT液晶ディスプレー


最大解像度


1024×768ドット(最大1677万色)




1024×768(最大1670万色)


オーディオ


SoundBlaster Pro互換対応、CrystalClear 3Dサウンド






モデム


56Kbps(V.90およびK56flex対応)






MPEG機能


ソフトウェアMPEG(MPEG-1対応)






サイズ


幅190×奥行き370×高さ384mm






重さ


8.6kg






価格


オープンプライス






予想価格


18万4000円


20万9000円


29万9000円


 



機種名


Aptiva E3J


モデル名


2153-3J5


2153-3J7


2153-3JT


CPU


K6-2-350MHz






標準メモリー(最大メモリー)


64MB(256MB)SDRAM






HDD


6GB






CD-ROMドライブ


最大32倍速






グラフィックアクセラレーター(VRAM)


カナダATI社製RAGEPro Turbo(AGP,2x)(4MB)






ディスプレー


15インチCRTディスプレー


17インチCRTディスプレー


15.0インチTFT液晶ディスプレー


最大解像度


1024×768ドット(最大1677万色)




1024×768(最大1670万色)


オーディオ


SoundBlaster Pro互換対応、CrystalClear 3Dサウンド






モデム


56Kbps(V.90およびK56flex対応)






MPEG機能


ソフトウェアMPEG(MPEG-1対応)






サイズ


幅190×奥行き370×高さ384mm






重さ


8.6kg






価格


オープンプライス






予想価格


20万4000円


22万9000円


31万9000円


 



機種名


Aptiva E6J


モデル名


2139-6J5


2139-6J7


2139-6JT


CPU


Pentium II-450MHz






標準メモリー(最大メモリー)


128MB(384MB)






HDD


13.5GB






DVDドライブ


4倍速(24倍速CD-ROM相当)






グラフィックアクセラレーター(VRAM)


カナダATI社製RAGEPro Turbo(AGP,2x)(4MB)






ディスプレー


15インチCRTディスプレー


17インチCRTディスプレー


15.0インチTFT液晶ディスプレー


最大解像度


1024×768ドット(最大1677万色)




1024×768ドット(最大1670万色)


オーディオ


SoundBlaster Pro互換対応、CrystalClear 3Dサウンド






モデム


56Kbps(V.90/K56flex)






MPEG機能


ソフトウェアMPEG(MPEG-2対応)






サイズ


幅195×奥行き467×高さ428mm






重さ


10.0kg






価格


オープンプライス






予想価格


37万4000円


39万9000円


48万9000円

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