日本電子通信(株)や全国の通信機器ディーラー、通信機器メーカー、商社などが出資し、エデンテレコム株式会社を設立し、12月1日より総合通信サービス“Eve-net(イヴ・ネット)”を開始すると発表。事業内容は、電話、FAX、インターネットといった通信サービスを、一括して、中堅企業を対象に提供していくというもの。
「エデンテレコムは、総合通信ディスカウントコンビニを目指す」と、日本電子通信、取締役営業部長、鶴井孝昭氏(写真一番左) は、記者会見で述べた。 |
同社が12月1日より始める総合通信サービス“Eve-net(イヴ・ネット)”は、対象ユーザーを、100名未満の中堅企業に設定し、基本料金は月額1000円となっている。12月のスタート時には、以下のサービスを提供する。
国内長距離電話サービス
インターネット電話サービスで、同社に協力する全国の通信機器ディーラーが、アクセスポイントを設置する。ユーザーは、自動ダイヤル装置『Callin'Luck(コーリンラック)』により、インターネット電話でのダイヤル操作を簡素化し、接続時間も5~10秒という。気になる料金体系は、昼間3分、100km以上の通話で、日本電信電話(株)(NTT)が、90円のところ、同社では、40円。30km以内の市内通話やサーバーダウン時には、ユーザーの加入しているNTTや、新電電各社経由の迂回が可能となるよう『Callin'Luck』が動作する。同社では、サービスエリアは、日本全国としている。国際電話サービス
国際通話は、ゲートウェイの整備に時間がかかり、インターネット電話のサービスが不安定になるため、国際デジタル通信(株)(IDC)のネットワーク網を使用してサービスを行なうとしている。215ヵ国の地域をカバーできる。料金は、昼間平日3分間、米国への通話で、国際電信電話(株)(KDD)が、450円であるのに対し、同社では、316円となる。料金体系は、KDDと比較すると、30パーセント安く設定されているという。上記の2つ以外にも、総合通信サービスとして、(株)ドリーム・トレイン・インターネット(DTI)と協力し、インターネット接続サービスも行なう。料金は、朝6時~21時までの時間帯であれば、月額固定1300円。5MBのホームページも無料で開設できる。
また、同社がシャープ(株)と協力して開発した『Adamphone(アダムホン)』も販売する。これは、ボタン部分が液晶ディスプレーになったタッチパネル方式の電話機。電子メールやFAXの手書き入力が可能で、ホームページの閲覧もできる。
『Adamphone(アダムホン)』 |
エデンテレコムの設立と同時に、グループ会社として、10月中旬に、セキュリティ会社、(株)アルテミスを設立すると発表した。同社は、セキュリティソフトの開発や、セキュリティ構築といったコンサルタント事業を行なっていくという。
このサービスのターゲットを、100名未満の中堅企業としているが、個人でこのサービスに入会することはできないのか。代表取締役社長、玉置
優氏(たまおき まさる)氏に、このサービスのターゲットについて、ASCII24が独自に、お聞きした。
代表取締役社長、玉置 優氏(たまおき まさる)氏 |
「今回、ターゲット層を限定したのは、日本電子通信(株)の時代から、中堅企業をメインに事業や訪問販売を行なってきたからです。また、情報収集力が大企業と比べ発達していない中堅企業に、今回のサービスのニーズがあると感じたためです。決して、個人や大企業が入会できないわけではありません。ターゲットの拡大を狙うためにも、個人向けの窓口もサービス開始の12月1日から、用意していくつもりです」
長距離通話の安いサービスとなれば、一般のユーザーが飛びつかないわけがない。しかも、通信に関したサービスを一括で受けられるのは、便利だろう。12月1日からのサービスに期待したい。