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郵政省、SFCの協力を得て『マルチメディア郵便局』を開局

1998年07月23日 00時00分更新

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 郵政省は、慶應義塾大学の協力を得て、同大学湘南藤沢キャンパス(SFC)前にマルチメディア郵便局(藤沢慶応前郵便局)を27日に開局する。同郵便局は、新しい施策を展開する未来型実験局との位置づけで、従来からの窓口業務、ATMによるキャッシュサービスに加え、いくつかのシステムが導入される。

“スマートボックス”



 従来の鍵に代わって、ICカードによって、ユーザー認証を可能とした多機能型私書箱。通常郵便、小包などの留置・保管を行うもので、私書箱は新しい郵便物が入るとセンサーで自動的に認知、私書箱所有者に電子メールで、郵便物の到着を通知する。

“スマートベンダー”



 郵便物の自動計測機能などを行なう“郵便自動サービス機”、切手・はがきなどを販売する“パスタルグッズ発売機”、ゆうパック包装品を販売する“ゆうパック発売機”などの自動販売機が設置される。「ふみカード」・現金での購入が可能。

“インフォーメーションステーション”



 電子郵便局へのアクセス、三事業の案内、藤沢市の公共情報を提供する。

“インターネット利用パソコン”



 インターネットへのアクセスを自由に体験できる。そのほか、インターネットによる書籍購入システムも稼動する予定という(私書箱所有者を対象としているため、住所入力など入力の手間が省けるという)。

“ドライブスルーサービス”



 ATMによるドライブスルーキャッシュサービス。郵便切手・はがき販売機、およびポストを設置、車を降りずに一連の操作が可能という。

“MIIボード(Multi-Interactive Information Board)”

 



 郵便局内のロビー壁面に横15メートル、縦1メートルのディスプレーに、サービス・イベントなどの宣伝用電光掲示板が設けられる。27日の開局にあたって、学生が作ったインタラクティブなデモンストレーションが行われていた。同郵便局の前に立つ郵便ポストに手紙を投函すると、ディスプレーに伝書鳩が手紙をくわえて飛び立つアニメーションが表示される“びっくりポスト”、同郵便局に訪れた人と遠く離れたところにいる人とが、このディスプレーを媒体として、さまざまな言語で「こんにちは」のあいさつを、ネットワークで交わす“Hello from the World”、音に反応する、サウンド・レベルメーター“サウンド・メーター”の3作品が展示されていた。

 同ディスプレーは、11月にはインターネットに接続して完成する予定。同時に、3台のカメラが設置されており、ディスプレーの様子をインターネットを通して見ることができる。インタラクティブなコミュニケーションとして、機能するよう検討中という。なお、ディスプレーに表示する作品のコンテストを11月ごろに開催する予定(http://www.flab.mag.keio.ac.jp/)。

 同郵便局の窓口営業時間は、9時から17時。自動システムは19時まで利用可能。関係者によると、今後、自動化に伴い、システムの営業時間延長も検討しているという。(報道局 西川ゆずこ)

http://www.mpt.go.jp/

開局式での中谷郵政政務次官
開局式での中谷郵政政務次官

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