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システムソフト、“ビジネスソリューション'98”を開催

1998年07月10日 00時00分更新

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 (株)システムソフトは8日、PDF技術を利用した文書管理システムコンセプト“SystemSoft LASCAR(システムソフト・ラスカル)”の展開に向け“ビジネスソリューション'98”を開催した。同社は、このコンセプトをもとにしたソフトウェアを直販するほか、代理店経由でも販売する予定で、今回の“ビジネスソリューション'98”は、この代理店向けの説明会の場ともなった。

 “SystemSoft LASCAR”とは同社が提唱するドキュメントソリューションのコンセプト。紙やデータで蓄積された今までの情報を、アドビシステムズ社が開発したプラットフォームに依存しないフォーマット、PDF(Portable Document Format)形式に変換し、データベースやインターネット技術を組み合わせて、文書管理や情報発信のシステム構築のサービスを提供する。今回このコンセプトを実現するために必要なソフトウェアをパッケージ化した『PDFコルクボード』の説明も同時に行なわれた。

文書管理システムコンセプト“SystemSoft LASCAR”をパッケージ化した『PDFコルクボード』
文書管理システムコンセプト“SystemSoft LASCAR”をパッケージ化した『PDFコルクボード』


 まず、システムソフト代表取締役社長の佐藤隆治氏は“SystemSoft LASCAR”について「ドキュメントインテグレーションは文書作成から、ネットワーク上での配布、そして利用という、一連の流れを最適化することが目的。これにより時間や経費、資源を減少できる」と語った。また「今回の“ビジネスソリューション'98”を通じて、同コンセプトに賛同する多くのビジネスパートナーの協力を期待したい」とした。

システムソフト代表取締役社長 佐藤隆治氏システムソフト代表取締役社長 佐藤隆治氏



 同社は、すでに“SystemSoft LASCAR”をもとにしたシステムを導入している(株)電通の例を挙げ、文書校正・スケジュール管理に利用されているケースを紹介した。電通は全国のクライアントから新聞・雑誌などへの広告出稿を受注しているが、広告には複数の版が使われており、これらの版管理や毎月のスケジュール管理などに多くの手間ひまがかかっていた。“LASCAR”に基づいたシステム導入により、データベースでの版管理や、ネットワークを利用したスケジュール管理が可能となり、作業を効率化できる。また、PDFによりイメージや図画も伝達でき、電子校正も実現できているという。

利用者は普段使っているアプリケーションで書類を作成し、Webブラウザから登録依頼を行なう
利用者は普段使っているアプリケーションで書類を作成し、Webブラウザから登録依頼を行なう



 こういったPDFに基づく文書管理ビジネスにおいて、アドビシステムズ代表取締役社長の木村八郎氏は「各企業でのドキュメントに関する経費は12~15パーセントを占めている。これは決して低い数字ではない。これまでのドキュメント管理専門のユーザーから、一般企業のユーザーへマーケット展開していく上で“SystemSoft LASCAR”はわが社にとっても100倍の力となるだろう」と語った。

アドビシステムズ代表取締役社長 木村八郎氏アドビシステムズ代表取締役社長 木村八郎氏



 “SystemSoft LASCAR”の導入方法としては、パッケージ製品として販売される『PDFコルクボード』と、ユーザーの業務内容や要望に合わせてシステムを構築するカスタムソリューションの2つがある。『PDFコルクボード』の価格は『PDFコルクボードサーバー』『情報閲覧クライアント』などを含むソフトウェア一式で300万円。導入経費などは別途必要。なお、顧客との対面販売を基本とし、システムソフトが直接もしくは代理店経由で販売する。同社では今後、半年以内に10社程度と代理店契約を結び、これまで手がけていなかった金融会社や官公庁にも販売していきたいとしている。『PDFコルクボード』の初年度の受注目標は100本、売上目標額は3億円。(報道局 清水久美子)

http://www.systemsoft.co.jp/news-info/NewsRelease/solution.html

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