日本ヒューレット・パッカード(株)は、21世紀のPCサーバー像である“ドリームサーバ”のコンセプトを発表した。同コンセプトは、IA-64プロセッサー、自己回復テクノロジー、モジュラーシステム、インテリジェントI/O、システムアーキテクチャーの5つの要素で構成されている。
・IA-64
米HP社と米インテル社が共同開発したEPIC(Explicitly Parallel
Instruction Computing)テクノロジーを採用した、次世代64bitプロセッサーのアーキテクチャー。米インテル社は先ごろ、IA-64プロセッサーの量産開始は2000年初頭になる、との見通しを発表している。・自己回復テクノロジー
“Self heeling server”とも名付けられており、障害の自動検出、自己修復、パフォーマンスの最適化の3つをサーバー自身が行なう。障害予知を行なう機能としては、“IPMI(Intelligent
Platform Management Interface)”、“SMARTディスク”、“TopTools for Server”などがあり、また、、自己修復を行なう機能としては、“オート・サーバ・リスタート”、“CPU縮退”、“ECCメモリ
スクラビング”などがある。さらに、パフォーマンス最適化機能“HP
AutoRAID”など、複数の技術が組み合わさって“Self heeling server”は実現されるという。・モジュラーシステム
投資負担を軽減するために、I/O機器、HDD、CPUなどをモジュラー化し、必要に応じた追加、交換を可能にする。・インテリジェントI/O
OSとI/O機器の間のボトルネックを解消するための新しいI/Oモデルで、HPが中心となって標準化を推進している。インテリジェントI/Oでは、OSとI/O機器の間が分離されており、I/Oデータ転送や割り込みの処理は、I/O専用のプロセッサーが実行し、ホストシステムのCPUは使用しない。'98年春には、インテリジェントI/Oバージョン2.0の仕様が定めらている。・システムアーキテクチャー
複数の異なったバージョンのOSの動作を可能にするアーキテクチャーで、ひとつのサーバー上で、UNIX
OSであるHP-UXと、WindowsNTを同時に動作させることが可能となる。
同社のパーソナル・システムズ・マーケティング部門サーバプログラムマネージャの糸賀誠氏は、「これらすべての機能を搭載した製品は、2000~2002年ごろには発売したい」としている。(報道局 佐藤和彦)
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