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XMLユニバーシティ、マークアップ言語“XML”に関するセミナー開催

1998年06月09日 00時00分更新

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 XMLユニバーシティ、(株)毎日新聞社の主催する“XMLセミナー&展示会”が本日、東京・新宿で開催された。現在World Wide Web Consorsium(W3C)で標準化作業中のマークアップ言語“XML(eXtensible Markup Language)”に関する最新動向、技術説明、電子商取引への応用などを、各スピーカーが講演した。また、展示会も開かれ、計10社がXML関連製品を展示した。



 XMLはマークアップ言語SGMLのサブセットであり、SGMLをWeb上で運用するための“メタ・マークアップ言語”と言える。SGMLで定義された文書の記述、管理が行なえ、SGMLに比べ扱いが容易。見出し、段落、箇条書き、図表など固定化した文書型をとるHTMLに比べ、XMLでは独自の文書型が定義でき、かつ作成した文書は再利用性が高い。

 まず、米マイクロソフト社ゼネラルマネージャーのAdam Bosworth氏が、XMLに対する同社の取り組みなどについて説明した。同社は、XMLを積極的に推進しており、Internet Explorer4.0でXMLをサポートするほか、WebサイトでもXMLに関する情報を提供している(http://www.microsoft.com/xml/)。「これからは古くなったデータフォーマットを含め、あらゆるデータを相互運用できることが重要で、XMLはそのための強力なツールとなるだろう」

 XMLがビジネスに与える影響については、米VEO Systems社のBart Meltzer氏が解説した。「ネットワーク社会では、サービスでどう他社と差別化を図るかがポイント。XMLのプラットフォームやアプリケーションによらないという特性によって、顧客への効果的なサービス、企業内あるいは他業種間での情報の有効活用が行なえるだろう」などと述べた。



 W3CのXMLワーキンググループメンバーの村田真氏(富士ゼロックス情報システム(株))は、XMLの今後の方向性についてコメントした。XMLには、ブラウザーで利用するためのプログラムをサーバーからダウンロードする“データとしてのXML”と、実際にユーザーが閲覧する“文書としてのXML”という2つの役割があると解説。同氏によると、もともとXMLは文書を作成するための言語と想定されていたが、現在ではデータをやり取りする利用法が圧倒的に多いという。「XSL、CSS2*などといったスタイルシート(文書のひな型)が標準化されることで、文書としての利用が復権すると見ている。また、ひとつのXML文書の中に複数のアプリケーションが混在するという形が当然のものとなるだろう」

(報道局 浅野広明)

http://www.xmlu.com/

*XSL、CSS2
XSLは、XML専用に開発されたスタイルシート。CSS2は、もともとHTMLのために制定されたスタイルシートCSSを、XML向けに改定したもの。XSLはCSS2に比べ、機能は強力だが、扱いにくいとされる。

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