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アドビシステムズ、Photoshop5.0日本語版を発売

1998年05月06日 00時00分更新

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 アドビシステムズ(株)は、フォトレタッチソフト『Adobe Photoshop 5.0 日本語版』を6月末に発売する。価格は、Macintosh版、Windows版とも各15万5000円。



 今回のバージョンアップでは、編集トラッキングとリカバリー、再編集可能な文字ツール、カラーマネージメントコントロール、スポットカラーのサポートを中心に、ハイエンド向け機能を強化したものとなっている。

 新機能のヒストリーパレットは、複数の編集ステップの取り消しおよびやり直しが可能。画像に対する変更作業をトラックし、そのリスト一覧を表示する。リスト内の任意のステップ箇所をクリックするだけでその状態に戻ったり、スライダーをドラッグしてドキュメントの変更過程での各状態を同時に見ることが可能で、ひとつの画像のさまざまなステージを比較できる。また、ヒストリーブラシツールを使用して、前のステップ内容を現在の画像にペイントできる。なお、ヒストリーパレットが記録できるステップ数は、ディスク上の空き容量と指定したステップ数に依存する。

 文字の再編集も可能になった。文字ツールを使用してテキストを入力すると、新規の文字レイヤーを作成する。文字レイヤーをダブルクリックするだけでテキスト変更が可能で、変更するとテキストに適用された特殊効果も自動的に更新される。また、トラッキング、カーニング、リーディング、ベースライン・シフトなど、文字単位でフォーマットを設定できるので、個々のレイヤー上で複数のフォントを使用したり、任意のキャラクターに複数の効果を適用可能。さらに、縦書き文字ツールのほかに、従来の横書きでも日本語、中国語、韓国語など、2バイト文字がサポートされる。

 自動化ツールも強化されている。レイヤー効果は、レイヤーに対して、ドロップシャドウ、シャドウ(内側)、光彩(外側)、光彩(内側)、ベベル、エンボスをひとつのステップで追加できる。適用すると、これらのレイヤー効果は“ライブ”の状態であり続け、レイヤー上のテキストおよびオブジェクトを編集すると、その効果が変更部分にも自動的に適用される。また、自動化プラグインは、既存のPhotoshopの機能を使用して、ガイドや複雑なルーチンを自動化するもの。たとえば、このプラグインを利用することで、サードパーティーはカスタムウィザードをバーチカルマーケット向けに開発できるという。3Dトランスフォームプラグインは、3Dオブジェクトをフラットな(2D)画像で選択して三次元空間内で操作でき、3Dオブジェクトのサイズ、位置、方向を調整することができる。



 選択ツールや測定ツールも追加された。カラーサンプラー機能は、ひとつの画像上の異なるポイントに最大4つのカラーサンプラーを配置でき、選択したハイライト、ミッドトーン、およびシャドウのエリアなど、複数のイメージの場所に対する編集効果を分析できる。ものさしツールは、ふたつのポイント間の距離を測定したり、ひとつのイメージ内の角度を分析、比較したりすることができる。また、マグネテックツールとして、マグネットなげなわとマグネットペンを搭載。マグネットなげなわは、画像のコントラストのあるエリアを自動的に発見し、それらの輪郭をたどって選択エリアを定義し、マグネットペンは、マグネットなげなわと同様に画像の輪郭をたどり、輪郭に沿ったベジェ曲線を作成する。

 さらに、カラーマネージメントコントロールとして、業界標準のICCプロファイルを完全サポートし、スムーズな作業で、入力から最終出力までカラーの一貫性を実現するという。インポートされたイメージに含まれるすべてのタグを読み取り、編集されたカラースペースを識別するために、保存されたファイルにICCプロファイルをタグとして付ける。さらに、48ビットおよび64ビットカラーの画像をサポートし、さらにこれら画像のカラー補正や改善に必要なすべてのコアコマンドとツールが16ビット/チャンネルモードで使用できる。また、スポットカラーチャンネル機能を利用して、任意の画像に対してスポットカラーを指定できる。ワニス、メタリック・インク、およびその他の特殊カラーを印刷ジョブに組み込めるほか、より豊かなカラーを作成するためにバンク版をCMYKイメージに追加することも可能。これらのスポットカラーを指定し、それぞれのPhotoshopファイルから直接印刷したり、他のアプリケーションに含めるためにそれぞれのファイルをDCS2.0フォーマットで出力できる。

 そのほか、従来ツールも改善された。ダブルトーン、インデックスカラー、カラー設定の各ダイアログボックスに、ライブプレビューが装備され、ダイアログボックスを閉じる前に、設定がどのようにイメージに影響するかを確認し、変更することができる。また、アクションパレットは、繰り返し行なう作業を自動化するため、プログラム中のほとんどの操作が記録できる。(報道局 桑本美鈴)

<必要システム>

・Macintosh版
 OS:漢字Talk7.5以降(MacOS 8.1以降推奨)
 メモリー:40MB以上(64MB以上推奨)
 HDD空き容量:100MB

・Windows版
 CPU:Pentium以上
 OS:Windows95/NT4.0
 メモリー:40MB以上(64MB以上推奨)
 HDD空き容量:100MB以上

http://www.adobe.co.jp/

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