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リコー、DVD-ROM対応CD-R/RWドライブを高速化──新機能Just Linkを搭載

2000年08月21日 11時57分更新

文● 編集部 小林久

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(株)リコーは、DVD-ROMとCD-R/RWドライブの機能を1台に集約したコンビネーションドライブの新製品『MP9120A』を、9月1日に発売する。価格はオープンプライスで、予想実売価格は4万円台後半になる見込みだ。

MP9120A

MP9120Aは、'99年10月に発売された『MP9060A』の後継となる製品。CD-R/RWやCD-ROMで用いられる780nm波長のレーザーと、DVD-ROMで用いられる650nm波長のレーザーに対応した、2LD-1レンズ方式のピックアップを搭載し、1台で4種類のメディアに対応できる。

新製品では、書き込み用光ダイオードの出力を約1.5倍にすることで、書き込みを高速化。CD-Rの12倍速書き込みとCD-RWの10倍速書き換えに対応した。(※1)CD-ROMとDVD-ROMの読み出し速度も最大32倍速/8倍速に向上している。シークタイムを従来の120mSから100mSに高速化することで、ランダムアクセス時の速度向上も図った。

※1 10倍速書き込みにはHigh Speed CD-RW対応メディアが必要。読み出しは通常のCD-ROMドライブで可能

一般にドライブが高速化すると、CD-R/RWに書き込むデータを一時的に保存するバッファーメモリーが空になることで発生する“バッファアンダーランエラー”が発生しやすくなる。そこで、リコーは、新たに“Just Link”(ジャストリンク)技術を開発。MP9120Aに搭載した。

Just Linkは、書き込み動作中にバッファーメモリーの残量を常時監視し、残量が少なくなった時点で書き込み動作を停止。再びデータがたまった時点で書き込みを再開するため、書き込みエラーの発生率を低減できる。原理的には、三洋電機の開発した“BURN-Proof”に近いが、レーザー制御方式の違いによって、データ転送を停止した部分と再開した部分の継ぎ目(データの空白部分)が短いのが特徴となっている。

BURN-Proofでは12倍速書き込み時に約45μmの継ぎ目(データの空白部分)が生じるのに対し、Just Linkでは約2μm程度となる。ともに実使用上の問題は生じないが、データの空白部分の長さは書き込み速度に比例して長くなるため、書き込み速度が2倍、3倍となった際にJust Linkが有利になるケースがあるという。

また、CD-Rのライティングソフトには、Just Linkに対応したカスタム版の『B's Recorder GOLD』が付属する。Just Link機能は自動的に働くため、ソフト側の対応は不要だが、Just Link機能のオン/オフや起動回数の表示、書き込みの一時停止や音楽トラック書き込み中の同時再生など付加的な機能が利用できる。

MP9060Aにはこのほか、パケットライティングソフトの『B's CLiP』、DVD再生ソフトの『WinDVD2000』、MP3やWMAファイルの再生/管理が可能な『Earjam Internet Music Player』(エンコード回数に制限有)、画像ファイルの整理/検索ができる『DIGICLIP』などが同梱される。

対応OSはWindows 95/98/2000/NT4.0以降。Pentium-166MHz以上のCPU、64MB以上のメモリー、1GB以上のHDDを搭載したPC/AT互換機とPC-98NXシリーズで動作する。

製品名 MP9120A MP9060A
対応メディア DVD-ROM、CD-R、CD-RW、CD-ROM
ドライブ速度 x12/10/32/8 x6/4/24/4
平均シークタイム 100mS 120mS
インターフェース ATAPI内蔵型
バッファメモリー 2MB
ローディング トレー方式
サイズ 幅146×奥行き198×高さ41.3mm
重量 1.5kg
設置方向 縦/横

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