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Palm社日本担当プロダクトマネージャ引地祥子氏

【INTERVIEW】「m100には日本でのリサーチ結果も反映されています」

2000年08月09日 13時20分更新

文● 聞き手/構成:編集部 佐々木千之

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丸みのあるボディーと、好みの色に交換可能な5色のフェースプレートが特徴的な『Palm m100』が発表された。このm100について、米パーム社で、日本市場向けの製品企画を担当するジャパンプロダクトマネージャーの引地祥子氏にお話をうかがった。

米パーム社、ジャパンプロダクトマネージャーの引地祥子氏
[ascii24] ――今年4月に、日本では初めての“Palm”ブランドの製品、『Palm IIIc』と『Palm Vx』を発表されましたが、反響はいかがですか?
[引地氏] 「『Palm Vx』と『Palm IIIc』はかなり好評に受け入れられました。PDA市場におけるシェアもある程度取れたのではないでしょうか。これらの製品を購入してくださったお客様は、ある程度コンピューターに詳しいお客様だと考えています。また、日本で“パーム”というブランドもある程度認知していただけたと思います」
[ascii24] 今回発表された『Palm m100』(以下m100)は、今までのパームの製品のイメージから、かなり違った印象を受けますが、どのような点に注意されたのでしょうか。
[引地氏] 「m100は従来の製品同様に、パーム社の社内デザイナーによってデザインされたものです。m100は、“最高の使いやすさ”を“最新のデザイン”ということを念頭に開発されました。

m100の特長である交換可能なフェースプレートは、ユーザーのライフスタイルに合わせてパーソナライズができるようにと考えられたものです。本体付属の“ブラック”のほか、“シルバーミスト”、“ブルーミスト”、“パシフィックブルーメタリック”、“ルビーパール”、“グリーンミスト”の5色が用意されます。この色の選定には、日本でのリサーチの結果も反映されています。液晶ディスプレーのフリップカバーはフェースプレートと別部品ですから、フェースプレートを取り替えるとツートンカラーになります。パーム社内では赤いルビーパールのフェースプレートとのツートンカラーが人気です」
1980円で別売りされる、ファッションフェースプレート。
[ascii24] 日本でのm100の位置づけはどのようなものでしょうか
[引地氏] 「m100の製品企画にあたっては日本でもリサーチを行ないました。エントリー向け製品として、想定したユーザーのプロフィールは、“コンピューターにはそれほど詳しくない”、“活動的で終始動き回っている”、“システム手帳からの乗り換えを考えており、情報端末にオーガナイザーとしての機能性を求めている”、“新しい技術にはすぐに飛びつかないが、便利なものはすぐに受け入れる”、“価格に敏感”、“同僚、友人、家族、メディアなど人の意見を重要視する”、“ブランドに敏感で、有名ブランドだと安心する”というものです。

例えば、活動的なユーザーに対しては、旅行先などに持っていってもらうことを想定した時計機能を装備しました。液晶を保護するフリップカバーに窓とボタンを設け、ボタンを押すとすぐに時計を表示します。トラベルアラームとしても使えるように時計機能を強化し、アラーム音も“ソナタ”、“太鼓”、“うなり”など数種類用意されています」
フリップカバーを閉じたところ。中央下にあるボタンを押すと、窓の部分に時刻が表示される。


[引地氏] 「パーム製品では“グラフィティ”という手書き文字認識機能を使って入力します。これは覚えるのが簡単で認識率も高いものですが、さらに気軽にメモとして使ってもらえるよう、手で書いたものがそのまま記録される“手書きメモ”機能を追加しました。

m100では、学生や女性などエントリーレベルの幅広いユーザーに使っていただけるように企画しました。価格も1万9800円と2万円を切る設定にし、いままでパーム製品を置いていただけなかったようなお店、パソコンショップ以外でも販売していただけることを期待しています」(パームコンピューティング(株)オフィスにて)

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