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【週刊京都経済特約】 ユーザー主導で“脱Yahoo!”──フューチャースピリッツが新サービス、お気に入りページをDB化

2000年08月01日 22時55分更新

文● 週刊京都経済

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イーエージェンシーグループのネットベンチャー企業、フューチャースピリッツ(京都市下京区中堂寺粟田町、谷孝大社長)は、同社が手がける「オンラインブックマークサービス」の事業化に本格的に乗り出した。同サービスはインターネット上のお気に入りホームページのアドレスを自分のパソコン以外でも参照できるもので、多数のユーザーがお気に入りページを公開することによってYahoo!など従来の検索サービスと異なるユーザー主導型の検索サービスに育てることを狙っている。新機能の追加などによって現在1万人会員を1年後には5万人に増やす計画だ。

同社が手がけるオンラインブックマークサービスの名称は「Bookまーく」。約1年前にユーザー無償のサービスとして試験スタート、この1月から正式にサービスを開始した。主な収益源はブックマーク閲覧ページへの広告掲載料収入。

従来、登録されたお気に入り情報は各ユーザー本人しか見ることができない仕組みだったが、今回、希望する情報は他者に公開できる仕組みを開発、社内での情報共有やおすすめサイト集として利用ができるようにした。

当初は、本人専用のオンラインブックマークサービスのみを事業化する方針だったが、「この機能を多くの人が利用するようになれば、ユーザーが推薦するホームページのデータベースが自動的にできあがっていくことになる」(谷孝社長)と判断、公開機能を追加することにしたという。

Yahoo!など現在一般に利用されている大手のホームページ検索サービス(検索エンジンサービス)は、サービス事業者のスタッフがお薦めページを選んで登録するタイプ(Yahoo!など)と、コンピューターによってすべてのWebサイトを閲覧し自動的に登録していくもの(Gooなど)が主流。ユーザーのお気に入り情報が自動的にデータベース化されていくのは従来にないタイプだ。

Bookまーくではこのほか、マウス操作で簡単に自分の登録情報を呼び出せる「BookまーくBar」のソフトを無料配布始めたほか、i-mode携帯電話からも呼び出せる機能を付加した。

フューチャースピリッツは谷孝(たにたか)社長が創業した有限会社で、レンタルWebサーバーを使った小規模事業者向けビジネス支援サービスが主力。同社の創業を支援したプロモーション会社、イーエージェンシー(本社東京、甲斐真樹代表取締役)が営業などを担当している。

※7月24日付け週刊京都経済より転載。記事の転載にあたっては、外来語の表記など用字用語の一部のみをASCII24の表記に合わせて書き換えた。その他はすべて原文のまま。

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