米トライブワークス社は28日、同社のマルチメディアアプリケーション開発環境『iShell』日本語版を10月1日にリリースすると発表した。iShellはCD-ROMやDVD-ROMに収録するマルチメディアコンテンツや、QuickTimeに対応したストリーミングムービーの制作が可能なソフト。オープンソースとしてネット経由で配布され、現在コミュニティーのメンバーは約2万人という。
iShellの画面 |
iShellはマルチメディアアプリケーションを開発するためのツール。ドラッグ&ドロップによるオーサリングが可能なオブジェクト指向のプログラミング環境を備えているという。CD/DVD-ROMを利用したインタラクティブムービーやストリーミング放送のコンテンツなどを制作できる。ストリーミングはQuickTime
3以上に対応、QuickTime VRもサポートしている。8月末に新バージョンの2.0英語版をリリース、2.0日本語版の配布を10月1日に開始するとしている。
iShellを利用して作成された、ストリーミングによるニュース放送 |
iShellはパッケージ販売ではなく、ネット経由でメンバー登録者に配布される。メンバー登録には2種類あり、標準の『iShell
Editor』とランタイムを無料で利用できる“Freeメンバー”と、テクニカルサポートやソースコードも利用できる有料の“Fullメンバー”。Fullメンバーの料金は年間2000ドル(約21万円)となっている。
同社ではすでに日本事務所を都内に開設、来年には法人化する方針という。iShellは国内の制作プロダクションでも利用されているほか、パイオニア(株)と共同でDVD-ROMコンテンツ制作用のプラグインを開発中という。
トライブワークス社社長兼CEOのダンカン・ケネディ氏は、都内で開かれたiShellの日本ユーザーの集まりに出席した。ケネディ氏は米アップルコンピュータ社でQuickTimeのプロダクトマーケティングに関わった経験がある |