このページの本文へ

NEC、音声認識ソフトの新バージョン『SmartVoice(Ver4.0) i』を発売

2000年07月27日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子/桑本美鈴

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

日本電気(株)は7月27日、音声認識ソフトSmartVoiceシリーズの新バージョン『SmartVoice(Ver4.0) i』を発表した。

『SmartVoice(Ver4.0) i』
『SmartVoice(Ver4.0) i』



Ver4.0では、従来版でインストール後に必要であったユーザーの声の登録作業が不要になり、エディターを使って音声で文字入力した際に、ユーザーの声の特徴を学習できる仕組みとなっている。

Ver3.0よりも認識精度の高い新音声認識エンジンを搭載している。認識エンジンが音声入力された文の文脈を判断し、文章に句読点を自動的に挿入できる“句読点自動挿入モード”が追加されており、音声入力時に“てん”“まる”を発声しなくても可能。また、キーボードに“マイクキー”を割り当て、マイクキーを押している間だけ音声認識可能にするプッシュトーク機能を搭載する。

Ver3.0で、ホームページを自動的にスクロールしながら音声で読み上げる専用インタ-ネットブラウザーを装備したが、Ver4.0では、一部のチャットページに音声対応し、チャットメッセージを声で入力したり、更新されたチャットメッセージを音声読み上げしたりすることが可能になった。同社が動作確認済みのチャットサイト(2000年7月27日現在)は、“Personal Kingdomチャット”(BIGLOBE会員向け)、“おしゃべりWeb”(BIGLOBE会員向け)、“Inside Web”、“ゆいちゃっとHomePage”。

音声読み上げ機能は、サンプリング周波数をVer3.0の11kHzから22kHzにし、合成辞書をVer3.0の約15万語から約20万語にそれぞれ向上させ、より聞きやすくしたという。また、同社の英日/日英双方向翻訳ソフト『翻訳アダプタII CROSSROAD』と連携し、英文のホームページを表示すると、“このページは英語で書かれています。日本語に翻訳しますか?”というメッセージが表示され、翻訳指示を行なうと、日本語に翻訳して表示し音声で読み上げることが可能になった。Microsoft Word/Excelなど市販のアプリケーションとも連携し、そこで記述されている文章を範囲選択すると、選択部分を直接音声で読み上げられるようになった。

また、インターネット関連の機能を外し、音声入力、音声操作、音声読み上げといった音声基本機能のみを搭載した廉価版『SmartVoice(Ver4.0) c』も併せて発表した。それぞれヘッドセットマイクが付属するパッケージとマイクなしのパッケージの2種類が用意されている。SmartVoice(Ver4.0) iのヘッドセットマイク付き版は7月28日発売で、価格は1万6000円。マイクなし版が8月4日発売で、価格は7800円。SmartVoice(Ver4.0) cのヘッドセットマイク付き版は7月28日発売で、価格は7800円。マイクなし版が8月4日発売で、価格は3800円。対応OSはそれぞれWindows 95/98/2000/NT4.0。

AAC圧縮エンジン搭載の音楽録音再生ソフトも同時発表

同社はまた、音声認識に対応した音楽録音再生ソフト『スマートジュークボックス』を同時に発表した。同社開発のAAC(Advanced Audio Coding)圧縮エンジンを採用、対応する圧縮フォーマットはAAC/MP3/WMAとなっている。128/96/64kbpsの3段階のクオリティーで圧縮できる。

『スマートジュークボックス』
『スマートジュークボックス』



AAC形式での録音所要時間は、音楽CD1枚分(約64分)をPentium III-667MHzマシンでビットレート96kbpsで録音した場合、521秒(実演奏の約7分の1)とAACエンコードソフトの中では高速クラスという。AAC形式は音楽データを約22分の1サイズに圧縮できるため、音楽CD約100枚分を3GBにまで圧縮できるという。

また、音声認識機能により、曲名を発声するだけで目的の音楽ファイルを検索/再生したり、“再生”“停止”“プレイリストの表示”など、音声でのプレーヤー操作ができる。対応OSはWindows 98。8月11日発売で、価格は4800円。

本日都内で行なわれた記者発表会で、NECソリューションズパーソナルソリューション事業部統括マネージャーの村木一至氏は、SmartVoice Ver4.0について、「既存のユーザーのアンケートによると、認識率と文章入力の向上を求める声が多かった。また、店頭デモでは、チャットの音声読み上げや市販アプリケーションでの利用はできないのかという意見があった。Ver4.0ではこれらの点を強化し、インターネット機能を充実させている」としている。

NECソリューションズパーソナルソリューション事業部統括マネージャーの村木一至氏NECソリューションズパーソナルソリューション事業部統括マネージャーの村木一至氏

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン