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日本IBM、アプリケーションサーバー『WebSphere』の新バージョンを発表

2000年07月26日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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日本アイ・ビー・エム(株)は26日、同社のウェブアプリケーションサーバーの新バージョン『WebSphere Application Server V3.5』を発表した。新バージョンではJava2を新たにサポートし、動作OSにWindows 2000とHP-UXを追加した上、管理コンソール機能を強化するなどの改良を加えている。WebSphereについては、米国で予想を大幅に上回る売上を記録するなど好調なセールスが続いているとしており、同社では専任サポートスタッフの増員やパートナー企業の拡大でサービスを強化。e-Businessを総合的にバックアップできる態勢を売りとして拡販を目指す。

日本IBM理事でソフトウェア事業部長の長野一隆氏(左)と、同事業部e-ビジネスSW営業推進部長の大古俊輔氏
日本IBM理事でソフトウェア事業部長の長野一隆氏(左)と、同事業部e-ビジネスSW営業推進部長の大古俊輔氏



新バージョンでは新たにJava2(JDK1.2.2)をサポート。動作OSはWindows NT 4.0とSolaris、AIX、OS/390、OS/400、NetWareに加え、新たにWindows 2000とHP-UXに対応した。WebSphere自体はLinuxにも対応しているが、Linux版のバージョンアップは今回見送られた。

新バージョンのパッケージは3種類用意されている。
(1)基本機能のみに限定することで価格を抑えた『スタンダード版』(1サーバー当たり12万円)
(2)負荷分散やマルチCPUに対応、Enterprise JavaBeans(EJB)1.0をフルサポートした『アドバンス版』(1CPU当たり120万円)
(3)アドバンス版にCORBAやOLTP実行環境を加えた『エンタープライズ版』(英語版のみ、1CPU当たり560万円)
出荷開始はスタンダード版とアドバンスド版が9月5日、エンタープライズ版が8月31日。

また同社は関連ソフト群も同時に発表。ウェブサイト開発環境『WebSphere Studio V3.5 プロフェッショナル版』(1ユーザー4万7900円)や、Javaアプリケーション開発ツール『VisualAge for Java V3.5 プロフェッショナル版』(2万3900円)など。これらはWebSphereの新バージョンに完全対応し、統合的なウェブアプリケーション開発環境を提供できるとしている。

同社ではWebSphereを軸にこれらのソフトを組み合わせ、“WebSphere ソフトウェア・プラットフォーム”として提供。e-Businessに必要な機能を総合的に提供できる強みを活かしたシステム提案を行なっていく。

同プラットフォームは4階層で構成される。(1)WebSphereや基幹系システム統合のミドルウェアなどで構成する“WebSphereファウンデーション層”、(2)ファウンデーション層で動作するアプリケーションを開発・活用するツール群“WebSphereファウンデーション・エクステンション層”、(3)B to B(企業間)マーケットプレイス構築ソフトなどを含む“アプリケーション・アクセラレーター層”、(4)パートナー企業によるCRMやSCMソフト“パートナー・アプリケーション層”。

日本IBM理事でソフトウェア事業部長の長野一隆氏は「米国では今年第2四半期、WebSphereの売上が予想の360パーセントに上った」と好調なセールスを強調。開発・販売体制の強化を図り、世界で1000人程度の人員採用を進める計画も明らかにした。国内でも専任サポート要員を増員するほか、パートナー企業を150社に拡大し、WebSphere ソフトウェア・プラットフォームのメニューを追加していく方針だ。

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