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ソーテックのコールセンター見学会──ユーザーサポート業務は自己採点で現在72点

2000年07月25日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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(株)ソーテック・イー・サービスは25日、プレス向けの会社見学会を実施した。(株)ソーテックのカスタマ―サービス専門会社として、今年5月に資本金4億9000万円で設立された会社。今回、見学会を開催したのは横浜・桜木町にある横浜コールセンター。400坪のフロアに電話受付ブースを120席設置し、現在53名の“エージェント”(サポート担当員)が活動している。

横浜・桜木町にある横浜コールセンター。ソーテック本社(横浜ランドマークタワー内)とは目と鼻の先だ
横浜・桜木町にある横浜コールセンター。ソーテック本社(横浜ランドマークタワー内)とは目と鼻の先だ



問合わせ電話のうち100万件が繋がらなかった

ソーテックの'99年10月~2000年3月期のパソコン出荷台数は33万6000台。『e-one』や低価格パソコンが話題を呼び、同社の名前が一般に広く知られるようになったのは、ちょうどこの頃からだ。ところが、相対的にパソコン初心者層のユーザーが増えるにつれ、「テクニカルサポートが良くないという声が多く聞かれるようになった」(副社長の田中厚輔氏)という。サポート電話の応答率について、2000年1月いっぱいの電話受付数(エージェントに繋がった数)が2万件弱であったのに対し、話し中で繋がらなかった数が100万件弱もあったという。

ソーテックはこうした状況を改善すべく、サポート専門の新会社を設立するとともに、ユーザーサポート体制を全国3ヵ所のコールセンター/160名のエージェントから、全国5ヵ所のコールセンター/270名のエージェントにまで増強した。5ヵ所とは、アウトソーシングで運営している東京/大阪/沖縄/札幌の各コールセンターと、新会社の本部機能を持つ横浜コールセンターである。先ほどの応答率で見ると、2000年6月現在、1ヵ月の電話受付数は約5万6000件で、話し中で繋がらなかった数は約10万件に縮小されたという。

“ハッピーコール”でサポートサービスを自己評価


横浜コールセンターだけで、一日に700~800件の問い合わせを処理している
横浜コールセンターだけで、一日に700~800件の問い合わせを処理している



同社はあわせてエージェントのサポート業務支援のために、技術仕様情報を蓄積したデータベースや、過去の回答例を素早く照会できるよう、(株)ジャストシステムのナレッジデータベースを使った情報検索システム『ConceptBase』を導入した。また、“ハッピーコール”というサポートサービス評価システムを導入した。例えば、パソコン本体の修理など一通りサービスが終了した時点で、サービス後に状況が改善されたか、サポート業務に何か不満など感じなかったかなどを電話で調査するというものだ。

横浜コールセンターでは現在、1日に700~800件の問い合わせ電話を受け、1日に700件程度“ハッピーコール”の電話をかけているという。“ハッピーコール”システムでわかったサポート業務の反省点について、田中厚輔氏は、「修理をしても直っていなかったという声もある。ドライバーやソフトのからみでのトラブルに多いようだ」と語った。

現在のサポートサービスは72点


副社長の田中厚輔氏
副社長の田中厚輔氏



こうした新サポート体制は、新会社およびソーテック本体の株主である韓国トライジェムグループが持つノウハウを使ったもの。トライジェム独自の指標を用いてソーテックの現在のサービスを評価した場合、72点という。70点以上が合格水準というが、田中氏は72点という評価について、「決して現状で満足しているということではなく、今後はいかにお客さんの声をフィードバックしていくかが課題」とした。

田中氏は、ユーザーサポートの今後の課題として、初心者やシニア層が使いやすいマニュアルの作成や、ウェブブラウザーや電子メールベースの高度Q&Aなどサポートサービスの拡充などを挙げた。近々の予定では、現在コールセンターの営業時間は午前9時から午後6時(土日、祭日は午後5時)であるが、今年秋にも延長する予定という。

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