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【Wireless Japan 2000/IP.net 2000 Vol.2】内蔵ノートPCやPCカードタイプのインターフェースなど――年内登場のBluetoothのデモに注目が集まる

2000年07月17日 00時00分更新

文● 編集部 佐々木千之

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有明の東京ビッグサイトで開催中の“Wireless Japan 2000/IP.net 2000”の展示会場のあちこちのブースで、無線ネットワーク技術“Bluetooth”のデモンストレーションが行なわれ、どこも来場者がのぞき込むように見入っていた。製品は年内に登場するという説明で、パソコンから携帯電話までケーブルなしにつなげられるという夢が、いよいよ現実のものとなりそうだ。

今回、一番Bluetoothに力を入れていた、ナショナル セミコンダクター ジャパン(株)。ブース全体がBluetooth一色
今回、一番Bluetoothに力を入れていた、ナショナル セミコンダクター ジャパン(株)。ブース全体がBluetooth一色



写真右側に見える白いユニットにBluetoothチップが入っており、ノートパソコンとはUSBで接続されている。もちろん、これはデモ用で、チップセット自体はPCカードに入るくらいの小さなもの
写真右側に見える白いユニットにBluetoothチップが入っており、ノートパソコンとはUSBで接続されている。もちろん、これはデモ用で、チップセット自体はPCカードに入るくらいの小さなもの



“Live! Bluetooth”というテーマのナショナル セミコンダクター ジャパン(株)ブースでは、ノートパソコン数台ずつをBluetoothで接続し、インターネットへダイヤルアップするデモや、ブースの一角に設置したライブカメラの映像を、別のノートパソコンで表示するデモを行なっていた。ナショナルセミコンダクターでは、すでにBluetooth規格に準拠した製品を'99年11月から出荷中で、このチップを使った製品は、今年の秋から年末にかけて登場するのではないかという。

(株)東芝が秋に発売予定の、PCカードタイプのBluetoothインターフェース(下)と、そのカードを使った、ワイヤレスモデム(上)
(株)東芝が秋に発売予定の、PCカードタイプのBluetoothインターフェース(下)と、そのカードを使った、ワイヤレスモデム(上)



国内で唯一、当初からBluetoothの開発に関わってきた(株)東芝ブースでは、ディスプレーのあるビューアー部分と、電話機本体が分離しており、Bluetoothによって通信するという、W-CDMA電話端末のコンセプトモデルや、PCカードタイプのBluetoothインターフェースが展示されていた。PCカードタイプのインターフェースは、スウェーデンのエリクソン製チップを搭載しており、この秋にも発売を予定しているという。価格は未定。また、Bluetoothを利用したアプリケーションの1つとして、Bluetoothによってワイヤレス接続するモデムユニットを、同時期に発売する予定とのこと。Bluetoothチップに関しては、東芝自身も開発中で、2001年の半ばに投入予定としている。

富士通(株)ブースの端で公開されていた、Bluetooth内蔵ノートPCのデモンストレーション。年内には発売予定で、説明員によると、価格はBluetooth機能を持たないものより、若干高くなるとしていた
富士通(株)ブースの端で公開されていた、Bluetooth内蔵ノートPCのデモンストレーション。年内には発売予定で、説明員によると、価格はBluetooth機能を持たないものより、若干高くなるとしていた



パーム コンピューティング(株)ブースにあった、Bluetoothインターフェース搭載Palm端末。2月にドイツで開催されたCeBITで展示されたもの。あくまでもデモ用であり、実際に投入されるものとは異なるという
パーム コンピューティング(株)ブースにあった、Bluetoothインターフェース搭載Palm端末。2月にドイツで開催されたCeBITで展示されたもの。あくまでもデモ用であり、実際に投入されるものとは異なるという



日本電気(株)のW-CDMA携帯端末。左の本体と、右の画像ビューアー/カメラ部の間がBluetoothで接続されているというもの。この製品に限らず、W-CDMA携帯端末で2つの部分に分かれているものは、Bluetoothによって接続するとされるものがほとんど
日本電気(株)のW-CDMA携帯端末。左の本体と、右の画像ビューアー/カメラ部の間がBluetoothで接続されているというもの。この製品に限らず、W-CDMA携帯端末で2つの部分に分かれているものは、Bluetoothによって接続するとされるものがほとんど



Bluetoothの名前が登場してからずいぶん経つが、ようやく実製品が登場しそうな状況になってきた。第1弾はパソコン周りの製品というところがほとんどだが、Bluetoothのコンセプトからいって、携帯電話へ搭載されるようになってからが本当の勝負になるはずだ。それまでに、Bluetoothを使った、誰もが便利だと感じるようなアプリケーションの登場するかどうかが鍵になるのではないだろうか。

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