(株)ビートは13日、女性限定の会員制マーケティングウェブサイト“美・構図(Because)”を発表した。同社は、伊藤忠商事(株)と経営コンサルタントのノーザンライツ(株)のジョイントベンチャーにより'99年8月に設立された企業で、伊藤忠が株式の67パーセントを保有する。インターネットを通じて“美・構図”会員から商品開発のアイデアを募集し、それを企業に提案・販売するという。
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| 左からノーザンライツ代表取締役、ビート会長の崎山巧氏、ビート代表取締役社長の長嶋信也氏。ビートの資本金は2億7700万円で、伊藤忠が67パーセント、ノーザンライツが33パーセントを出資する。社員数は9名で、オフィスは東京都目黒区 |
“美・構図”の入会資格は“女性であること”で、コアターゲットとしている年齢層は15～35歳という。入会金は無料で、オンラインで入会手続きを行える。会員には、ウェブブラウザーベースの無料メールサービスやテンプレート式の簡易ホームページ開設サービスを提供するほか、アンケートに協力したり商品開発に関するアイデアを提案したりすることで、商品券と交換できるインセンティブポイント“Because”が与えられる。
同社は会員から商品開発に関するアイデアを募集するため、サイト内にBBS(掲示板)やチャットルームを常設するほか、賞金を掛けた新商品の企画コンテストを開催する。このような場を通じて、サイト運営側が商品開発能力があると認めた会員や、会員同士の間で話題を集めたアイデアを出した会員に対しては、“スペシャリスト会員”“プロデュース会員”といったステータスを与え、外部企業との商品企画プロジェクトに登用することもあるという。
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| “美・構図”のトップページ。ウェブサイトの名称の由来について、「なぜなんだろう(Because)と思うことは私のクセ」と崎山氏 |
同事業の収入はBtoBサービスによるもので、企業に対して、会員から寄せられた商品開発に関するアイデアの販売や、会員による商品のサンプリング・モニタリングサービス、会員名簿を利用した広告・情報配信サービスなどを提案する。同様の商品開発企画を行なっている女性向けの情報ウェブサイトは多数あるが、逆にそうした情報ウェブサイトと提携し、共同のプロジェクトを立ち上げることも視野に入れている。
ビート代表取締役社長の長嶋信也氏によれば、会員と企業のコラボレーションによる商品開発プロジェクトを2001年3月までに10件立ち上げる見込みという。同時業の初年度(2000年7月～2001年3月)の売上げ目標は2億円で、広告事業よりも、アイデアや情報の販売事業を期待しているという。
会員獲得の目標数は、2001年3月末までで3万人。ビート会長の崎山巧氏は、(株)NTTドコモでiモードの企画を手掛けた松永真理氏などを例に挙げ、「数よりも、商品開発とマーケティングスキルを持つ質の高い会員を獲得したい」と語った。
