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大阪大学と日立製作所など、インターネット経由でD1フォーマットの電子顕微鏡画像を伝送する実験を発表

2000年07月14日 00時00分更新

文● 編集部

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(株)日立製作所は13日付けで、大阪大学が同社と郵政省通信総合研究所(CRL)のほか4社と共同で、同大学の電子顕微鏡を遠隔操作し、商用のインターネットで長距離伝送する実験を実施すると発表した。なお、実験に参加する企業は、同社のほか、東京通信ネットワーク(株)、(株)PNJコミュニケーションズ、大阪メディアポート(株)、KDD(株)の5社。

同実験は、パシフィコ横浜で18日から21日まで開催されるインターネットの国際会議“INET2000”の会場と、大阪大学とを高速バックボーン回線で接続し、同大学の電子顕微鏡を横浜の会場から遠隔操作し、電子顕微鏡で撮影した画像をデジタルビデオフォーマットである“D1フォーマット”に記録し、長距離区間(横浜~東京~大阪間約500km)で伝送するというもの。電子顕微鏡の遠隔操作では、大阪大学が開発した遠隔観察システムを使い、画像伝送では、CRLが開発した“D1 over IP”技術を用いる。また、バックボーン回線は、東京通信ネットワーク、PNJコミュニケーションズ、大阪メディアポートが8月からサービス開始を予定している“Powered-IPネットワーク”用の回線と、日立製作所のギガビットルーター『GR2000』を使用して構築する。なお、D1 over IPは、放送素材となるD1フォーマットの映像を、インターネットを用いて、リアルタイムに伝送する次世代技術で、約300Mbpsの回線速度を必要とする。同実験の結果は、放送、医療、化学などの分野で必要とされる高品質画像伝送技術への応用が期待されているという。

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