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日本HP、企業向けハイエンドストレージ『HP SureStore E ディスクアレイ XP512』を発表――クロスバースイッチ採用で内部転送速度が8倍に

2000年07月12日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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日本ヒューレット・パッカード(株)は12日、企業向けのハイエンドストレージ製品を発表した。『HP SureStore E ディスクアレイ XP512』で、最大容量は24TB(テラバイト)。インターフェースにFibre Channelを採用してSAN(Storage Area Network)に対応。また内部のデータ転送方式としてクロスバースイッチを採用、従来のバス方式と比べ内部転送速度は8倍以上にアップしているという。7月下旬に出荷を開始する。価格は9000万円から。

『HP SureStore E ディスクアレイ XP512』。左がコントロールユニット、右がディスクを収納するフレーム。ディスクフレームはコントロールユニットの左右に3フレームずつ、計6フレームを接続できる 『HP SureStore E ディスクアレイ XP512』。左がコントロールユニット、右がディスクを収納するフレーム。ディスクフレームはコントロールユニットの左右に3フレームずつ、計6フレームを接続できる



『HP SureStore E ディスクアレイ XP512』は同社の企業向けハイエンドストレージ製品。内蔵HDDはFibre Channel接続の18GB(毎分1万回転)と47GB(同)の2種類から選択でき、最大で512ドライブ、最大容量24TBまで搭載できる。RAIDはレベル1/0とレベル5をサポート。ホストとのインターフェースはSCSIとESCON(光ファイバー接続)に加え、SANの標準インターフェースであるFibre Channelに対応した。

内部のデータ転送方式には、ハイエンドサーバーで利用されているクロスバースイッチを採用。デバイス間をスイッチングにより1対1で接続するため、最高データ転送速度は従来の共有バス方式に比べ8倍高速な毎秒6.4GBに達するという。キャッシュメモリーは最大32GBまで搭載できる。

ボードや電源。ドライブはホットスワップ可能な上、書き込み用キャッシュメモリーや電源、コントロール用プロセッサーなど、ほぼすべてのコンポーネントを二重化。可用性の高い運用が可能になっているという。

対応OSはUNIX(HP-UX/Solaris/AIX)とWindows NT/2000。管理ソフトの『HP SureStore E Command View XP』や、マルチOS環境でのSANを管理できる『HP SAN Manager DM 1.2』といったユーティリティーが用意されている。

米国のハイテク調査会社であるIDCは、3年後にはストレージへの投資額がサーバー投資を上回ると予測。有望な企業向け大容量ストレージ市場をめぐり、米EMCといった専業ベンダーやサン・マイクロシステムズらサーバーベンダーがしのぎを削っており、7日には米IBMと米コンパックがSAN分野での提携を発表している。

同社によると、昨年、UNIXマシン向けストレージではHP製品が世界シェアトップを獲得。昨年5月に発表した『XP 256』はすでに世界全体で1300台、合計2400TBを出荷済みという。日本HPでは、「クロスバースイッチを採用するなど、XP512は業界最高レベルの性能」と自信を見せており、SureStoreシリーズ全体では今後1年間で300台の販売を目標に掲げている。

日本HPエンタープライズ事業統括 システムマーケティング部プロダクトマーケティング マネージャーの松本芳武氏 日本HPエンタープライズ事業統括 システムマーケティング部プロダクトマーケティング マネージャーの松本芳武氏

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