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松下電器がデジタルAV機器のプレス向け説明会を開催

2000年06月26日 00時00分更新

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松下電器産業(株)は23日、DVD-RAMレコーダーなど同社が最近発表した最新デジタルAV機器に関するプレス向けの商品説明会を都内品川のショウルームで開催した。

同社は5月から6月にかけてDVD-RAMレコーダーやDVD-RAMドライブ、SDメモリープレーヤー、『Will PC』、『POCKET・E』、DVD-AudioプレーヤーなどのデジタルAV機器を相次いで発表した。中には大々的な発表会を開催した製品もあるが、より個々の製品の特徴を理解してもらおうと少数のプレスを相手に開催したものだ。

DVD-RAMレコーダーのアドバンテージをアピール

DVD-RAMレコーダー『DMR-E10』はこの週末に発売されたばかり。ロジックボードやピックアップなども用意され、技術力の高さをアピールした
DVD-RAMレコーダー『DMR-E10』はこの週末に発売されたばかり。ロジックボードやピックアップなども用意され、技術力の高さをアピールした



04 DVD-RAMのアドバンテージについて説明するDVD-RAM営業部の長谷川氏
04 DVD-RAMのアドバンテージについて説明するDVD-RAM営業部の長谷川氏



DVD-RAMレコーダーは先行しているパイオニアのDVD-RW規格との争いが注目されていることもあって、特に入念な説明が行なわれた。この中で同社は画質のクオリティーの高さを強調、特に静止画におけるノイズの低さや低ビットレート録画時でも高画質を確保していること、ダビング時の同期信号のゆれをキャンセルできることなどを例に挙げた。これらは入力信号を前処理する3次元Y-C分離回路、同期信号を補正するタイムベースコレクター、デジタルゴーストリダクションなど、同社がプログレッシブテレビで培った技術が応用されているという。また、現在爆発的に出荷量を増やしているDVD-Videoのオーサリングにおいても同社はノウハウを蓄積(この分野ではかなりのシェアを確保している)、それがMPEG-2のエンコード、つまりDVD-RAMレコーダーの画質に対する自信を裏付けている模様だ。

DVD-RAMレコーダーのメインボード。ほとんどのチップが自社開発によるものだ。細長いチップはバッファーメモリーで、裏表にたくさん実装されている
DVD-RAMレコーダーのメインボード。ほとんどのチップが自社開発によるものだ。細長いチップはバッファーメモリーで、裏表にたくさん実装されている



DVD-RAMレコーダーに搭載されたレーザーピックアップ。CD系とDVD系の2つのレーザーを一体化、精度の高いトラッキングを実現する3次元アクチュエーターを装備している
DVD-RAMレコーダーに搭載されたレーザーピックアップ。CD系とDVD系の2つのレーザーを一体化、精度の高いトラッキングを実現する3次元アクチュエーターを装備している



DVD-RAMドライブについても、5月の発表時に公表された95ミリ秒というシークタイムがファインチューニングによって実際の製品出荷時には75ミリ秒まで高速化されると説明、高速なアクセスができるDVD-RAMドライブのアドバンテージを強調した(これはDVD-RAMドライブにも共通したポイント)。またPCメーカーからのオーダーが相次いでいることを紹介すると同時に、今後DVD-RAMに対応するUDFドライバーのバージョンアップに対応していくことも公表した。

DVD-RAMドライブでは秋に発売される予定のエンコードボードを使ったデモや、高速アクセスぶりが紹介された
DVD-RAMドライブでは秋に発売される予定のエンコードボードを使ったデモや、高速アクセスぶりが紹介された



SDメモリープレーヤー

SDメモリープレーヤーについては、圧縮コーデックに採用したAAC(Advanced Audio Codec)のクオリティーの高さをAAC対応プレーヤーを搭載したWill PCを使ってデモ。実際にMP3フォーマットと比較して音質のよさをポイントに挙げていた。またSDメモリープレーヤーの価格が4万9800円に設定されていることについて、64MBのSDメモリーカードやUSB仕様のメモリーリーダー/ライターが付属し、ほかに追加購入する必要がないことを強調、販売店からの予約オーダーが殺到しているという話も紹介し、販売に対する自信を見せた。

発表直後からの店頭展示によって大きな反響を得ているSDメモリーカードプレーヤー。秋葉原のショップでは予約が一杯のところもあるという
発表直後からの店頭展示によって大きな反響を得ているSDメモリーカードプレーヤー。秋葉原のショップでは予約が一杯のところもあるという



同社のSDメモリーカード対応機器の第2弾『POCKET・E』。反射型カラー液晶と高速通信が可能だ
同社のSDメモリーカード対応機器の第2弾『POCKET・E』。反射型カラー液晶と高速通信が可能だ



前日に発表したSDメモリーカードに対応した電子メール端末のPOCKET・Eも実機を公開、反射型カラー液晶やDDIポケットのH"との接続による64kbpsの通信速度の実現、使いやすいポインティングデバイスの装備など、シリーズ2代目となる製品の特徴が紹介された。

POCKET・Eを閉じたところ。右側のカメラ部分は回転させることができる。ちなみに製品には女性の意見が多く採り入れられているという
POCKET・Eを閉じたところ。右側のカメラ部分は回転させることができる。ちなみに製品には女性の意見が多く採り入れられているという



新製品のプロモーションには発表会などを始めさまざまな形態があるが、今回のように大量の製品を対象にしたものは珍しく、同社のデジタルAV機器に対する意気込みのあらわれとも受け取れる。なお、DVD-RAMレコーダーは今週から、SDメモリープレーヤーは6月30日から、Will PCは7月14日から、DVD-RAMドライブとPOCKET・Eは7月10日から順次発売される。

SDメモリープレーヤーに添付されるAACのエンコード・デコードソフトをWill PC上でデモを行なった。新Will PCにはこのソフトがプレインストールされる。なお、新Will PCにSDメモリーカードの専用スロットが搭載されなかった理由について担当者は、PCI用インターフェースチップの開発が間に合わなかったと説明した
SDメモリープレーヤーに添付されるAACのエンコード・デコードソフトをWill PC上でデモを行なった。新Will PCにはこのソフトがプレインストールされる。なお、新Will PCにSDメモリーカードの専用スロットが搭載されなかった理由について担当者は、PCI用インターフェースチップの開発が間に合わなかったと説明した



暗号化問題が解決したことを受け、発売が延期されたDVD-Audioプレーヤーも発表が決まった。手前が『DVD-A7』、奥が『DVD-A10』。価格はそれぞれ12万円と15万円。DVD-A10は音質に配慮したハイグレード機
暗号化問題が解決したことを受け、発売が延期されたDVD-Audioプレーヤーも発表が決まった。手前が『DVD-A7』、奥が『DVD-A10』。価格はそれぞれ12万円と15万円。DVD-A10は音質に配慮したハイグレード機



DVD-Audioに対応したカーステレオ製品『DVR909』も展示された
DVD-Audioに対応したカーステレオ製品『DVR909』も展示された

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