日本ユニシス(株)は6月15日、“Unisys e-@ction Forum 2000”の特別基調講演終了後、同会場の別室で、米ユニシス社会長、社長兼CEOのLawrence
A. Weinbach(ローレンス・A・ワインバック)氏の記者会見を行なった。
米ユニシス社会長、社長兼CEOのワインバック氏 |
記者会見は共同インタビュー形式で行なわれ、集まった報道陣からの質問に対し、ワインバック氏が回答した。内容は以下の通り。
――基調講演ではマイクロソフトとの協業が強調されていたが、従来のメインフレーム事業は今後どうなるのか
ワインバック氏「メインフレームビジネスは引き続き行なっていく。カスタマーへのトータルサポートも行なう。ユーザーが望むなら、システムをオープンアーキテクチャーでも使えるようにする」
――コンパックやヒューレット・パッカードなどは、早くからマイクロソフトと協力しているが
ワインバック氏「われわれは、彼らに比べて遅いとは思っていない。彼らは'97年9月に私がユニシスの会長に就任した当時、UNIXベースに関心を持っていた。そのときにわれわれもUNIXベースでやっていれば差別化できなくなっていただろう」
「私は就任の30日後、マイクロソフトにコンタクトを取り、『Windows
2000(当時はそう呼ばれてはいなかったが)こそ、今後選ばれるプラットフォームだと信じている。だからこそわれわれは、メインフレームの能力を持つハードをデザインし、Windows
2000がエンタープライズの分野でも活躍できるようにする』と提案した」
「'97年当時、マイクロソフトに対しほかの誰もそんな提案をしていなかった。いま2000年となり、ES7000が登場した。他社は乗り遅れまいとしている状態ではないか。Windows
2000 Datacenterではわれわれがリードしている立場にあり、両社は強力な関係を築いている。お互いに強みを持ち寄ることで、両社がエンタープライズサーバー分野で成功できると考える」
――これまでユニシスはユーザーに対し中立の立場を取ってきたが、マイクロソフトとの協業はそういったユーザーとの関係を壊してしまうのではないか
ワインバック氏「すべての勝者、敗者を決めるのはユーザーだ。われわれはユーザーの求めているものを提供する。ユーザー側に選択権があるのだ」
「e-businessはスピードが勝負。市場に対しいかに早く安くソリューションを提供できるかという能力が重要だ。そういう意味で、われわれが現在ユーザーに提案していることはマイナスではないだろう」
――マイクロソフトの分割問題について
ワインバック氏「新聞報道で見る限り、分割となった場合、OSを扱う会社とアプリケーションやインターネットサービスを扱う会社に分割されるということだが、その場合は、まずOSの会社と協力していくだろう。また、ネットワーク関係ではアプリケーション/インターネットの会社と協力するだろう。どちらにしても協力関係自体は変わらない」
「願わくは、マイクロソフトが分割されることなく、1つの会社としてやっていくほうが、われわれとしても協力しやすいが、最終的に法が決定するものなので、これ以上のコメントは差し控えたい」