ノベル(株)は、13日、セキュリティー認証ソフト『Novell Modular
Authentication Server Enterprise Edition 1.0』(NMAS EE 1.0)を発表した。価格はオープンプライスで、出荷開始は8月21日を予定している。
NMASは、従来パスワードだけだったNDSに複数の ログイン方法を負荷するソフトウェアだ |
NDS(Novell Directory Service)でユーザー情報を管理しているネットワーク環境で、複数の認証手段を使用できるようにする製品。従来のIDとパスワードによる認証のほか、指紋/声帯/アイリスなどを使用したバイオメトリクス(生体)認証や、スマートカードやデジタル証明などを利用した認証方式を選択できる。
認証情報は、“コンソールワン”と呼ばれる管理コンソールで 一元的に管理できる |
信頼度に応じてアクセスできるリソースを制限する“格付け認証”に対応しているのも特徴のひとつ。これは、パスワードだけでログインした場合とパスワードと指紋認証を併用してログインした場合で、参照/書き換えできる共用フォルダーの範囲を変えられるもので、ユーザー認証の信頼性に重みづけが行なえる。ログイン時に使用する認証方式と、ログイン後にアクセスできるリソースの範囲(グレード)は、ユーザーごとに変更することが可能だ。
同社では、今後、バイオメトリクス、デジタル証明、スマートカードなどの認証方式を持つコンパックコンピュータ、SSIPG、NCLC、RSAセキュリティ、エントラストなど12社と提携して、NMAS対応の複数の認証方式を用意する。開発されたモジュールは、NMAS
EE 1.0に同梱されるほか、随時ウェブなどで提供していくという。
対応OSはNetWare 5.1。時期バージョンの1.1では、Windows NT/UNIXなどへの対応も進めるという。価格は1ユーザーあたり8000円程度になる見込み。
来日した同社CTO(Chief Technology Officer)のDave Shirk氏。NDSによって、ネットの複雑さが軽減され、安全性が向上し、そして何よりもeBussinessの加速に貢献すると述べた。 |
また、同社は対応OSを拡大した『Novel Directory Service』の新パッケージも発表。それぞれ7月17日/30日に出荷開始する。『NDS
eDirectory』(以下NDS eD)に、LinuxとWindows 2000を追加。eDirectoryに他OSとのユーザー管理システム(NTのドメイン、UNIX系のNISなど)との連携機能を追加した『NDS
Corporate Edition』にLinuxを追加した。価格はともにオープンプライスで、米国での販売価格はeDirectoryが1ユーザーあたり2ドル(約212円)。Corporate
Editionが同25ドル(約2650円)。