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マイクロソフト、“The Microsoft Conference 2000 Spring”を開催――「Business Internetで企業ユーザーに貢献したい」と阿多社長

2000年06月13日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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マイクロソフト(株)は、企業ユーザー向けに同社の最新製品情報やシステム導入方法などを紹介するカンファレンス“The Microsoft Conference 2000 Spring”(MSC)を、全国7都市で順次開催している。本日6月13日は、MSC 2000 Spring 東京が都内ホテルで行なわれた。

特別基調講演スピーカーは阿多社長

特別基調講演には、同社の代表取締役社長である阿多親市氏が登場し、“ビジネスを成功に導く、The Business Internet”と題した講演を行なった。

マイクロソフト(株)の阿多社長。社長就任後、大勢の一般ユーザーの前で講演するのは本日が初めてだというマイクロソフト(株)の阿多社長。社長就任後、大勢の一般ユーザーの前で講演するのは本日が初めてだという



同氏は「われわれのビジョンは、“Any times, Any place, Any device(いつでも、どこでも、どんなデバイスでも)”。キーとなるのはインターネットであり、現在インターネットはPDAはもちろん、携帯電話やゲーム機でも標準で利用できるようになった。今後一層インターネットを利用した多くのサービスが登場するだろう。ビジネスにおいてもインターネットが重要。“Business Internet”を支えるものは、ナレッジマネージメント、LOB(基幹業務)、コマースの3つだ」

「ナレッジマネージメントでは、企業内システムにいかに自分の持つ知識/経験をデータとして入力でき、また他人の知識/経験を即座に利用できる使いやすいソフトが必要だ。われわれは、Office 2000、Exchange 5.5/2000、SQL Server 7.0/2000を利用して企業のナレッジマネージメントシステムを支援する」

「LOBは、ビジネスプロセスを統合し、プロセス間の相互データ交換などシームレスな機能連携が必要となる。これは、BizTalk Server 2000とSQL Server 7.0/2000で実現する。オンラインショッピングやBtoBのECサイトなどのコマースでは、消費者やビジネスパートナーとのリレーションシップを確立しなければならない。これは、Site Server Commerce Ed./Commerce Server、BizTalk Server 2000、MSNを利用してシステムを構築できる」

「インフラストラクチャーのベースはWindows 2000だ。Windows 2000は、エンドユーザーレベルからエンタープライズレベルまでカバーできる製品である。“Business Internet”は、すべての企業システムを強化し、広範な市場における企業活動に貢献し、ビジネスを成功に導くものだ。われわれは、アプリケーションとさまざまなサービスを通して、企業ユーザーの役に立ちたい」と語った。

セッションではWindows 2000対応のセキュリティーサーバー新製品を紹介

MSC 2000 Springでは、全国7都市で計130以上の企業ユーザー向けセッションが行なわれ、同社の企業向け製品の最新情報などが紹介されている。

本日午後からのセッションでは、米マイクロソフト社が6月6日(現地時間)に、“TechEd 2000”会場で披露したファイヤーウォール/キャッシングサーバー『Microsoft Internet Security and Acceleration Server 2000』(ISA Server 2000)の概要が説明された。

ISA Server 2000は、開発コードネーム『Comet』と呼ばれていた『Proxy Server』の後継製品で、ファイヤーウォール機能とウェブキャッシング機能を兼ね備えたサーバー。Windows 2000ベースで動作し、ECやウェブアプリケーションを構築するためのプラットフォーム『Windows DNA 2000』のコンポーネントの1つでもある。

既存のProxy Server 2.0は、利用するにはIISがインストールされていることが必須条件だったが、ISA Server 2000は、IISから独立し、単体でインストールが可能。クライアント端末のアクセス制限をIPアドレス単位で行なえる“Secure NAT”や、外部からの不正アタックを検出する“侵入検知”といった機能を搭載する。キャッシング機能は、アクセス頻度によりウェブコンテンツを自動的にキャッシュ更新できるほか、設定によるコンテンツの自動ダウンロードも可能。日本語版は今冬にリリース予定という。

また、今年後半にリリース予定の大規模システム向けサーバー『Windows 2000 Datacenter Server』に、専用のサポートプログラム“Windows Datacenter Program”を用意すると説明した。Windpws Datacenter Programは、同社とハードウェアメーカーの共同サポートプログラム。システム設定/変更管理やソフトウェアの保守を行なう“Datacenter HCL”と、OEMメーカーと同社の共同サポートを提供する“MCSC for Datacenter”で構成される。

Windows NT4.0を利用している企業ユーザーから、“ソフトメーカーとハードメーカーで個別にサポート契約をしなければならない”、“ユーザーサポートに問い合わせて、ハード側に問題があると判断されるとそのメーカーに別途問い合わせなければならない”といったフィードバックがあり、これらのサポートに関する問題を解決するために、OEMメーカーとの共同サポート体制を取るという。

Windows 2000 Datacenter Serverは、今夏にRTM版(ハードウェアメーカーやパッケージ制作会社に配布するための製品版)がリリースされ、製品発売は今年後半の予定という。

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