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NTT-X、中小コンビニ向けの公共料金収納代行端末を発表――オレンジハート、リトルスターなどが採用

2000年06月05日 00時00分更新

文● 編集部 伊藤咲子

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(株)エヌ・ティ・ティ・エックスは5日、中小コンビニエンスストア向け公共料金収納代行端末『kioX(キオックス)』を同日より販売すると発表した。これはNTT-Xが、開発といったネットビジネスを支える技術(検索や課金、セキュリティーシステムなど)を開発する“eb-Solution事業”の一環として企画し、東京特殊電線と共同で開発をしたもので、(株)メディアコンビ、日本ユニシス(株)、(株)電算システムの3社が販売を担当する。また、NTT-Xは、端末の販売だけでなく、料金収納代行契約を結んだ企業に情報を送るデータセンターや、請求書の半券の回収など行なう本部機能も一元的に提供するとして、サービスメニューを用意した。その運営主体は、前者が電算システムで、後者がメディアコンビ。

大手を中心に料金収納代行のサービスは既に始まっているが、中小コンビニはそのコスト負担から行なっていないところが多かった。kioX端末はこうした中小コンビニをターゲットとしたもので、端末を導入するだけで、レジ自体のハード/ソフトを拡張したり、データセンターを構築したりせずに、料金収納代行サービスが実現できるという。

同社によれば、(株)流通のオレンジハートなど、4社が経営する5つのコンビニが約300台の導入する見込みだという。一方、通信、電力、ガスなどほか、(株)セシールなど通信販売の代金収納も行なう。

公共料金収納代行端末『kioX』 公共料金収納代行端末『kioX』



kioXの幅420mm×奥行き514.8mm×高さ608.8mmという筐体には、Celeron-433MHz搭載の、Windows NT4.0マシンが内蔵されている。ユーザーインターフェースとして、15インチカラーTFT液晶のタッチパネル、JAN/EAN/UPC/NW-7形式のバーコードなどに対応するバーコードリーダー、82mm紙幅対応のプリンターを用意している。ISDNのDchパケットを使用し、データセンターに情報を送る。

先行する大手コンビニのサービスの場合、利用者は、各企業から発行された“払込取扱表”を代金と共にレジに持参するだけで、全ての支払い行程が終了した。しかし、kioXを利用したサービスの場合、レジとkioXが別々になっているので、利用者側の手間は多くなる。まず、タッチパネルとバーコードリーダーを自ら操作し、払込取扱表のバーコードを読み込ませる。KioX端末はデータセンターに情報を送る一方で、POSレジ用のバーコードが記載された1枚の票を発行する。利用者はこれを持ってレジに行き、代金を払う――といった手順を踏む必要がある。

利用者は、情報を入力した後にkioXから発行されるPOSレジ用バーコードが記載された用紙を持ってレジに行き、代金を支払う 利用者は、情報を入力した後にkioXから発行されるPOSレジ用バーコードが記載された用紙を持ってレジに行き、代金を支払う



kioXの初期導入予定店舗は、流通のオレンジハート/マイショップ、(株)リトルスターのリトルスター、(株)新鮮組の新鮮組、(株)タイムズマートのタイムズマート。

一方、料金収納の対象となる企業は第二電電(株)、日本テレコム(株)、ケイディディ(株)、中部電力(株)、西部ガス(株)、(社)日本放送協会など約20社。公共料金以外にも、(株)セシールや(株)ニッセンといった通信販売の代金収納も行なう。また、6月中には、東日本電信電話(株)と西日本電信電話(株)、夏頃には(株)エヌ・ティ・ティ・ドコモとエヌ・ティ・ティ・コミュニケーションズ(株)、10月には日本移動通信(株)も対象となる予定。早い店舗では、今月内にもサービスが始まる見通しだ。

本体価格は130万円(工事費別)、本部機能サービスは月額4000円、センター業務サービスは月額8000円。販売開始より1年の納入目標台数は500台。

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