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トラックボール復活!――松下電器、ノートPC“Let's note”シリーズ新製品を発表

2000年05月23日 00時00分更新

文● 編集部 桑本美鈴

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松下電器産業(株)は、ノートPCの新製品を発表した。コンシューマー向けノートPC“Let's note”は、B5サイズモバイルノートPC『Let's note B5シリーズ』、B5ファイルサイズノートPC『Let's note M2シリーズ』、A4サイズノートPC『Let's note L1Xシリーズ』というラインナップ。企業向けLet's noteシリーズは、今回より“PRONOTE”と名称を変更、コンシューマー向けと同様に『B5シリーズ』、『M2シリーズ』、『L1Xシリーズ』が用意されている。

署名運動により“トラックボール”が復活

今回の『B5シリーズ』は、Let's noteの旧モデルに搭載し、その使いやすさで一部ユーザーに熱狂的な支持を得ていた球状のポインティングデバイス“光学式トラックボール”を再び採用している。

同社は、直径16mmという球状のトラックボールはノートPCの薄型化の障害になるとし、トラックボールの搭載を止め、タッチパッド式のポインティングデバイスを新たに採用していたが、ユーザーからの“モバイルをする際は、マウスのいらないポインティングデバイスがほしい”という要望が高かったこと、2月下旬よりニフティ(株)の@niftyフォーラム内で展開された“トラックボール復活署名運動”により500人の署名をもらったことなどから、トラックボール“復活”に踏み切ったという。

光学式トラックボールを搭載した『Let's note B5シリーズ』。本体カラーは“シルバー”と“パナソニックブルー”で、トラックボールのカラーは青
光学式トラックボールを搭載した『Let's note B5シリーズ』。本体カラーは“シルバー”と“パナソニックブルー”で、トラックボールのカラーは青



また、ICを搭載したカードキー“プライベートキー”を採用する。このプライベートキーは、PCのシリアルナンバーに対応しており、キー1枚とPC1台が対になっている。通常は本体に装備した専用スロットに装着し、PCから離れるときなどにキーを抜くと、自動的にWindowsのパスワード付きスクリーンセーバーが起動する。再びカードキーを装着すると、パスワードを入力しなくても自動的にスクリーンセーバーが終了し、元の画面に戻る。また、特定のファイルを暗号化し、キーがなければ開けないように設定することも可能。製品出荷時は、PCの情報をあらかじめ組み込んだキーと、複製用のブランクキーの2枚を同梱する。

B5シリーズのラインナップは、CPUにモバイルCeleron-500MHzを採用した『CF-B5V』と、SpeedStep対応のモバイルPentium III-600MHzを採用した『CF-B5R』の2モデル。HDD(Ultra-ATA)容量は、CF-B5Vが10GB、CF-B5Rが20GB。

両モデルとも、64MBのメモリー(SDRAM)を搭載し、10.4型ポリシリコンTFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1600万色)、ステレオスピーカーを装備する。チップセットはIntel 440MX-100で、グラフィックアクセラレーターが米NeoMagic社のNM2200。USB接続の外付け型FDDを装備する。56kbpsモデムとLANインターフェースを内蔵するほか、携帯電話やPHS、H"とケーブルで接続するだけで通信できる“ワイヤレスコムポート”を装備する。PCカードスロットはTypeII×2またはTypeIII×1。インターフェースは、パラレル、シリアル、赤外線(IrDA1.1)、USB×2、外部ディスプレー出力、プライベートキースロット。

OSはWindows 98 Second Edition。ソフトウェアはFAXソフト『まいと~くFAX2001 Lite』、電子メールソフト用のイラストを収録した『イラストメール』、おすすめホームページを表示する『ウェブナビゲーター2』、オンライン登録サービス『Panasonic PCオンラインメンバー登録』などが付属する。ウェブナビゲーター2は、6画面すべてを利用してユーザーが興味のあるジャンルのホームページを表示できる“探索ビュー”や、気に入ったホームページを登録できる“カスタムビュー”を搭載する。オンラインメンバー登録は、ユーザーがオンライン登録を行なうと、IDとパスワードを発行するほか、メーカーから定期的に配信するサポート情報や新製品情報を表示できる。

バッテリー駆動時間はCF-B5Vが3時間で、CF-B5Rが3.5時間。本体サイズは幅255×奥行き206×高さ33.4mm、重量は1.53kg。両モデルとも6月24日発売で、価格はオープンプライス。推定小売価格は、CF-B5Vが20万円台半ば、CF-B5Rが20万円台後半。

『Let's note M2シリーズ』

B5ファイルサイズノートPC『Let's note M2シリーズ』は、既存の『M1シリーズ』の後継で、CPUにモバイルCeleron-500MHzを採用した『CF-M2C』と、SpeedStep対応のモバイルPentium III-600MHzを採用した『CF-M2R』の2モデルが用意されている。HDD(Ultra-ATA)容量は、CF-M2Cが10GB、CF-M2Rが20GB。CF-M2Cは24倍速CD-ROMドライブを、CF-M2Rは書き込み4倍速/読み込み20倍速のCD-R/RWドライブを搭載する。



両モデルとも、64MBのメモリー(SDRAM)を搭載し、11.3型TFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1600万色)、モノラルスピーカーを装備する。チップセットはIntel 443ZXM-100で、グラフィックアクセラレーターが米NeoMagic社のNM2200。USB接続の外付け型FDDを装備する。ポインティングデバイスはタッチパッド式の“スマートポインターIV”。

B5シリーズと同様にプライベートキーを採用。56kbpsモデムとLANを内蔵するほか、携帯電話やPHS、H"とケーブルで接続するだけで通信できる“ワイヤレスコムポート”を装備する。PCカードスロットはTypeII×1。インターフェースは、赤外線(IrDA1.1)、USB×2、外部ディスプレー出力、プライベートキースロット、ワイヤレススロット、拡張ユニット専用ポート。

OSはWindows 98 Second Editionで、ソフトウェアは『まいと~くFAX2001 Lite』、『イラストメール』、『ウェブナビゲーター2』、『Panasonic PCオンラインメンバー登録』などが付属する。またCF-M2Rは、ライティングソフト『EasyCD Creater スタンダード版』が付属する。

バッテリー駆動時間は標準バッテリー使用時でM2Rが1.7時間、M2Cが1.6時間、拡張バッテリー使用時でM2Rが6.9時間、M2Cが6.3時間。本体サイズは幅272×奥行き217×高さ36mm、重量は1.57kg(ウェイトセーバー装着時)。CF-M2Cは6月10日発売で、推定小売価格は20万円台前半。CF-M2Rは7月14日発売で、推定小売価格は20万円台後半。

『Let's note L1Xシリーズ』

A4サイズの『Let's note L1Xシリーズ』は、CPUにモバイルPentium III-450MHzを採用した『CF-L1XA』、モバイルCeleron-450MHzを採用した『CF-L1XS』の2モデルが用意されている。



両モデルとも、64MBのメモリー(SDRAM)と10GBのHDD(Ultra-ATA)を搭載し、13.3型TFTカラー液晶ディスプレー(1024×768ドット/1600万色)、ステレオスピーカーを装備する。チップセットはIntel 440MX-100で、グラフィックアクセラレーターは米Silicon Motion社のLynxEM4 SM710。24倍速CD-ROMドライブとUSB接続の外付け型FDDを装備する。ポインティングデバイスはタッチパッド式の“スマートポインターIV”。

PCカードスロットはTypeII×1。インターフェースは、赤外線(IrDA1.1)、USB、シリアル、パラレル、外部ディスプレー出力、PS/2。CF-L1XAは56kbpモデム(V.90/K56flex)を、CF-L1XSは56kbpsモデムとLANインタフェースを内蔵する。

OSはWindows 98 Second Editionで、ソフトウェアは『まいと~くFAX2001 Lite』、『イラストメール』、『ウェブナビゲーター2』、『Panasonic PCオンラインメンバー登録』などが付属する。またCF-L1XAは、Microsoft Office 2000 Personalが付属する。

バッテリー駆動時間は、CF-L1XAが3.5時間、CF-L1XSが3時間。本体サイズは幅297×奥行き236.5×高さ26.3mm、重量は1.97kg。CF-L1XAは5月26日発売で、推定小売価格は20万円台後半。CF-L1XSは7月14日発売で、推定小売価格は20万円台半ば。

企業向けノートPC『PRONOTEシリーズ』

企業向けのノートPC『PRONOTEシリーズ』は、本体仕様は上記の『Let's noteシリーズ』と同じ。

企業向けノートPC『PRONOTEシリーズ』。本体デザインも『Let's noteシリーズ』と同じで、ロゴが違うのみ
企業向けノートPC『PRONOTEシリーズ』。本体デザインも『Let's noteシリーズ』と同じで、ロゴが違うのみ



FDDをオプションにし、OSをWindows 95、Windows 98 Second Edition、Windows NT4.0、Windows 2000から選択できる。さらにオプションで、PCが盗難/紛失した場合、PCのHDDが他のマシンに搭載されてもHDDの中身を読めないようにロックする“HDDロック”が用意されている。

『PRONOTE CF-B5シリーズ』は6月24日発売、『CF-M2シリーズ』は6月10日発売、『CF-L1シリーズ』は6月下旬発売。価格はオープンプライスで、推定小売価格は上記Let's noteシリーズと同じ価格帯という。

黄色か緑色のトラックボールがもらえるキャンペーンを実施

なお同社は、“トラックボール復活記念キャンペーン”として、オンライン登録ユーザーの中から先着5000名に、黄色または緑色のカラートラックボールをプレゼントする。どちらが当たるかはお楽しみとのこと。

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