CAD/CAMシステムの開発を行なうアンドール(株)は22日、機械設計など製造業向け3次元CADシステム『ParaLogix』を発表した。開発は、'96年に設立した米国子会社のApplied
3D Science社。モデリングと2D図面作成が行なえ、ソリッドワークス・ジャパン(株)の『SolidWorks』やオートデスク(株)の『Autodesk
Inventor』などが競合製品にあたる。
アンドール企画本部長の十川幸博氏。インターネットを使ったコラボレーション支援サービスや製品サポートなど、来月6月にはインターネットをベースとした同製品の顧客サービス群を発表するという |
同システムの核となるのは“プロシージャルモデリング”というアーキテクチャーで、これはモデルを構成する各コンポーネント(部品)に対し、設計段階で、要素間の位置関係などの関連情報や拘束条件といった特性を定義しようというもの。これによりモデリングの段階において、繰り返しの作業を省いたり、コンポーネントを組み合わせるための調整作業を短縮できるという。
さらに、このような設計プロセスやナレッジ(設計意図)を“デザインエレメント”という1つのファイルで定義・保存することで、その情報の再利用を可能にした。このファイルをもとにパラメーターを調整することで、対象となるコンポーネンとが単一であってもアセンブリ(組み合わせた状態)であっても、モデリング処理を同時並行的に実行できるという。なお、今年9月にユーザー向け専用情報サイト“Design
Web”を立ち上げ、デザインエレメントをライブラリー化し、データ販売やユーザーサポートなどといったサービスを提供する予定。
『ParaLogix』より |
対応OSはWindowsNT 4.0もしくは、Windows2000。6月1日発売で、価格は98万8000円(保守費用含まず)。
同社は『ParaLogix』で制作したモデルデータを、CAE、CAM、PDM(Product
Data Management)ソフトとシームレスに連携できるよう、サイバネットシステム(株)の『Design
Space』や(株)ワコムの『SmartPDM』など4社と提携し、開発を進めているという。