日本電気(株)は、企業向けデスクトップパソコン『Mate』シリーズのラインナップを一新し、新モデルの発売を開始した。今回の新ラインナップでは旧モデルよりスペックを高めた上で価格を据え置いており、コストパフォーマンスを向上させたという。また、新色の採用や色が選べるフロントパネルを用意するなど、デザイン面でも一新を図っている。
なお、今回のモデルからMateの全モデルにおいてマニュアルが電子化され、印刷マニュアルはオプション扱い(価格1900円)となった。また、キーボードはUSB接続の標準型キーボードと、PS/2接続のテンキーつき小型キーボードという2タイプから選択が可能となっている(Mate RはPS/2接続のみ)。
いずれのモデルも、ベースモデルではディスプレーは付属しない(ボックスレス型を除く)。オプションのディスプレーは、15インチCRTが2万8000円、17インチCRTが5万円、15インチTFTカラー液晶が15万8000円、15インチ広視野角TFT液晶が24万8000円などとなっている。出荷は5月19日から(ミニタワー型のみ6月16日から)。
パネルの色を選べる省スペース型
省スペース型モデルでは、ボディー前面パネルの色を選べるようになった。色は黒、白、赤、青の4色が用意されており、購入時にいずれかの色を選択する。USBポートは本体の前面に用意され、ケーブルの脱落を防ぐ“USBケーブルフック”が装備された。省スペース型Mate、『MA86T/C』 |
CPUは、最上級モデルの『MA86T/C』ではPentium III-866MHzを採用。1GHzについては、供給が安定していないことから採用が見送られている。その他、Pentium
III搭載の全モデルにおいて、FSBが133MHzのタイプを採用した。Celeron搭載モデルでは、前モデルの466MHzから566MHzへと変更。チップセットにディスプレーキャッシュを搭載したi810Eを採用し、グラフィック性能の向上を図っている。
OSはWindows 95/98/2000/NT4.0から選択可能。SOHO向けモデルの『MA56H/L』については、Windows
95/98のいずれかから選択する。オフィスイートに関しては、Office
2000 Personalか一太郎10・花子10・1-2-3 2000のセットをオプションで選ぶことができる。なお、NetPCモデルの『MA56H/Z』ではOffice
2000 Personalのみを選択可能。
セキュリティー面では、キーボードケーブルをケースの内側からネジ止めする機構を採用。このほか“HDDパスワード機能”を採用したことにより、万一HDDが盗難に遭った場合でも、データが漏れる心配がないという。また、オプション品として『指紋認証ユニット』も用意している。
本体のサイズは横86×奥行き320×高さ316mm、重さは約6.9kg。NetPCモデルのみ、約5.7kg。
価格については最上級モデル『MA86T/C』の場合、CPUにPentium III-866MHz、10GBのHDD、64MBのメモリー(SDRAM)、最大40倍速のCD-ROMドライブ、56kbps内蔵モデム、100BASE-TX/10BASE-TのLANインターフェースを搭載したモデルで34万8000円。その他のモデルについても、CPU以外のスペックは共通。“スマートセレクション”というBTO注文にも対応しており、HDDやメモリーの容量などを自由に変更できる。
全6モデルの価格は以下の通り。
省スペース型Mate |
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モデル名 |
CPU |
標準価格 |
MA86T/C |
P III-866MHz |
34万8000円 |
MA73T/C |
P III-733MHz |
25万8000円 |
MA66T/C |
P III-667MHz |
19万8000円 |
MA56H/C |
Celeron-566MHz | 16万8000円 |
MA56H/Z |
Celeron-566MHz |
14万8000円 |
MA56H/L |
Celeron-566MHz |
14万8000円 |
ボックスレス型には低価格モデルを追加
日本電気が“ボックスレス型”と呼ぶ一体型モデルでは、従来からラインナップされてきた15インチ液晶モデルに加え、14.1インチ液晶モデルが追加された。CPUは、15インチモデルではPentium III-600E MHz、14.1インチモデルではCeleron-566MHzを採用。その他のスペックは共通で、6GBのHDD、64MBのメモリー(SDRAM)、最大24倍速のCD-ROMドライブ、56kbps内蔵モデムを搭載している。ボックスレス型Mate、『MA56H/F』 |
OSはWindows 95/98/2000/NT4.0から選択可能。オフィススイートについては省スペース型と同様、Office
2000 Personalか一太郎10・花子10・1-2-3 2000のセットをオプションで選ぶことができる。その他、省スペース型モデルと同様にHDDパスワード機能を搭載し、セキュリティーの強化を図っている。
本体のサイズは横366×奥行き192×高さ375mm、重さは15インチモデルが約5.7kg、14.1インチモデルが5.3kg。
価格は15インチモデルの『MA60T/F』が35万8000円、14.1インチモデルの『MA56H/F』が31万8000円となっている。
ミニタワー型には最新チップセットを搭載
ミニタワー型は、チップセットにi820を採用。メモリーにもRDRAM(PC800)を採用し、高性能化を図っている。この他、グラフィックアクセラレーターには米nVIDIA社のVanta(VRAM8MB)を採用し、AGP4×モードの動作を実現している。ミニタワー型Mate、『MA86T/M』 |
オフィス内での利用を考慮し、本体背面のコネクター部にはケーブルストッパを装備。各ケーブル類を抜けにくくすることで事故を防止している。また、HDDパスワード機能を搭載し、データの漏洩にも対処している。
OSとオフィススイートについては、ボックスレス型モデルと同様の選択が可能。本体は横置きにも対応し、19インチCRTディスプレーをボディーに載せることもできる。
主なスペックは、『MA86T/M』がCPUにPentium III-866MHz、『MA66T/M』がCeleron-667MHzを搭載。その他のスペックは共通で、20GBのHDD、64MBのメモリー(RDRAM)、最大40倍速のCD-ROMドライブ、56kbpsモデム、100BASE-TX/10BASE-TのLANインターフェースを搭載している。本体のサイズは横177×奥行き455×高さ447mm、重さは約13.6kg。
価格は『MA86T/M』が38万8000円、『MA66T/M』が26万8000円となっている。
デスクトップ型とマイクロタワー型も
デスクトップ型では、3種類のCPUをラインナップ。『MA70J/S』にはPentium III-700MHz、『MA55J/S』にはPentium III-550MHz、『MA53H/S』にはCeleron-533MHzを搭載している。その他のスペックは共通で、10GBのHDD、64MBのメモリー(SDRAM)、最大40倍速のCD-ROMドライブ、56kbps内蔵モデムを搭載する。また、OSにWindows 2000/NT4.0を搭載するモデルには、100BASE-TX/10BASE-TのLANインターフェースを標準で装備する。デスクトップ型Mate、『MA70J/S』 |
OSとオフィススイートについては、ボックスレス型モデルと同様の選択が可能。本体のサイズは横430×奥行き394×高さ140mm、重さは約9.9kg。価格は『MA70J/S』が27万8000円、『MA55J/S』が22万8000円、『MA53H/S』が16万8000円となっている。
マイクロタワー型は“Mate R”シリーズとして、『MA50L/R』の1モデルを用意。CPUにはAMD-K6-2-500MHzを採用し、低価格化を図っている。この他、10GBのHDD、64MBのメモリー(SDRAM)、最大40倍速のCD-ROMドライブ、56kbpsの内蔵モデムを搭載している。
OSはWindows 95/98から選択。オフィススイートはOffice 2000 Personalか一太郎10・花子10・1-2-3
2000のセットをオプションで選ぶことができる。本体のサイズは横181×奥行き389×高さ363mm、重さは約9.8kg。価格は10万8000円。