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【LinuxWorld Expo/Tokyo 2000レポート Vol.2】ターボリナックスジャパン、VMwareをデスクトップOSに標準バンドル--サーバーOS最新バージョンも発表

2000年05月11日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

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“LinuxWorld Expo/Tokyo 2000”初日の11日、ターボリナックスジャパン(株)は、米VMware社との提携を発表した。ターボのデスクトップ向けLinuxディストリビューション『TurboLinux Workstation日本語版6.0』に、VMware社のバーチャルマシンモニターソフト『VMware Express for Linux』を標準バンドルして販売する。同ソフトはLinux上でWindows 95/98を動作させるもので、WindowsユーザーにTurboLinuxへの移行を促す。また同社のサーバー向けディストリビューションの最新版『TurboLinux Server 日本語版6.1』も発表された。

TurboLinux Workstation日本語版6.0上で動作するVMware Express for Linux
TurboLinux Workstation日本語版6.0上で動作するVMware Express for Linux



VMware Express for Linuxは、LinuxをホストOSとして利用するマシンでWindows 95/98を同時に利用可能にするソフト。利用OSの切り替え時にマシンを再起動する必要がなく、Linux上のウインドウの1つとしてWindowsを同時に利用でき、Windows用各種アプリケーションも通常通り使用できるという。Windowsの命令を直接処理する方式を採用しているため、CPUをエミュレートする方式と比べ高いパフォーマンスが実現できるという。

ターボでは今年4月にTurboLinux Workstation日本語版6.0を発表。これまではユーザー登録者を対象にVMwareを無償提供していたが、今回の提携により、今後はパッケージに標準でバンドルされる。バンドルされたパッケージの発売は6月23日。価格は現行と同じの1万2800円。

ターボリナックスジャパン社長の小島国照氏(右)と、VMware社副社長のトム・バフィコ(Tom Baffico)氏
ターボリナックスジャパン社長の小島国照氏(右)と、VMware社副社長のトム・バフィコ(Tom Baffico)氏



会場で開かれた発表会で、ターボリナックスジャパン社長の小島国照氏は、「現行製品でもVMwareの反響は大きい。標準バンドルでWindowsユーザーの乗り換えを促進したい」と語った。

またサーバー用ディストリビューションの最新バージョンとしてTurboLinux Server 日本語版6.1も発表された。カーネルは2.2.15、Glibcは2.1.3、Xfree86は3.3.6を採用。最大で4GBの大容量メモリーに対応する。サーバーアプリケーションとしてapacheやSamba、sendmailなどが収録される。6月16日発売で、価格はリテール版が3万9800円、アカデミック版が2万4800円。

同社は日本オラクル(株)の子会社“ミラクル・リナックス株式会社”に資本参加し、オラクル製データベース管理ソフトに最適化されたサーバー用Linuxディストリビューション開発に技術協力を行なう予定。ターボの製品と競合することになるが、小島氏は「ミラクル・リナックスとはマーケティングやサポート面など、前向きな競争があったほうがいい」と述べ、健全な競争によってLinux市場が拡大されるとの考えを示した。

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