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西新宿で、デジタルアートのライブギャラリーショップ『Be.Too』記念展示会が開催中

2000年04月19日 00時00分更新

文● 編集部 井上猛雄

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(株)Tooは、同社のグループである(株)クリック・トゥーおよび企画会社の(株)ネットワークスと共同で、コンシューマーの反応を得られるデジタルアートライブギャラリーと、クリエイターのためのツールを販売するショップを兼ね備えた『Be.Too』(ビートゥー)を4月初旬にオープンした。今回、その記念展示会が西新宿にあるエプソンスクエア新宿で21日まで開催されている。

エプソンスクエア新宿において開かれている展示コーナーの模様
エプソンスクエア新宿において開かれている展示コーナーの模様



この展示会では、クリック・トゥーとネットワークスで組織する運営機構“click!networks”(クリックネットワーク)の会員作品のうち、投票で上位に入った力作を紹介。エプソンの大判インクジェットプリンター『PM-7000C』で出力した作品を、ステレオディスプレーやライトアップディスプレーなどに仕上げながら展示している。

エプソンの大判インクジェットプリンター『PM-7000C』でプリント出力。ポスターとして利用できる仕上がりになる。ギャラリーショップ『Be.Too』では、注文があれば大判サイズにも対応するエプソンの大判インクジェットプリンター『PM-7000C』でプリント出力。ポスターとして利用できる仕上がりになる。ギャラリーショップ『Be.Too』では、注文があれば大判サイズにも対応する



写真左は広野ただし氏の『猫夏3』(click!networks)。Photoshopで加工。中央はその作品をライトアップディスプレイにしたもの。右は独特なタッチが目を引く、坂本聡氏の『イエローイエロースモーキング』(click!networks)。こちらは立体的なイメージのディスプレイに仕上げてある。見る角度によって人物の大きさが大中小の3段階に変化する
写真左は広野ただし氏の『猫夏3』(click!networks)。Photoshopで加工。中央はその作品をライトアップディスプレイにしたもの。右は独特なタッチが目を引く、坂本聡氏の『イエローイエロースモーキング』(click!networks)。こちらは立体的なイメージのディスプレイに仕上げてある。見る角度によって人物の大きさが大中小の3段階に変化する



ステレオディスプレイの提案。遠景から近景までAdobe Photoshopでレイヤーに分けた加工したデータをPM-9000Cで出力。米国マイクロレンズ・テクノロジー社の蒲鉾型レンティキュラーレンズを通すと、2次元作品が立体的なイメージで見える(写真右半分)
ステレオディスプレイの提案。遠景から近景までAdobe Photoshopでレイヤーに分けた加工したデータをPM-9000Cで出力。米国マイクロレンズ・テクノロジー社の蒲鉾型レンティキュラーレンズを通すと、2次元作品が立体的なイメージで見える(写真右半分)



ライティングディスプレイの提案。強調したい部分だけをライトアップする。作品は滝沢美子氏の“こびとさんのおうち”(click!networks)ライティングディスプレイの提案。強調したい部分だけをライトアップする。作品は滝沢美子氏の“こびとさんのおうち”(click!networks)



立体ディスプレイの提案。廻り灯籠のようなもの。内側に回転する光源があり、さまざまな色をデイスプレイに投影する。作品は入山さとし氏の“とべとべサンタ”(click!networks)立体ディスプレイの提案。廻り灯籠のようなもの。内側に回転する光源があり、さまざまな色をデイスプレイに投影する。作品は入山さとし氏の“とべとべサンタ”(click!networks)



ラミネート加工機。ザイロン社製。糊付きフィルムを使って圧着する。熱圧着ではないので電源は不要ラミネート加工機。ザイロン社製。糊付きフィルムを使って圧着する。熱圧着ではないので電源は不要



これ以外にも、組立方で形が変わり、自由にディスプレイできる立体パズル的な『フラクタル・モジュール』を使ったファッションインテリアも展示していた。

click!networksのプロデュ―サーである横山哲氏は、「プロ、アマを問わず、まず作者が発表できる場を提供したかった。文化というものは、もともと猥雑な部分からできている。街の中や大衆層から生まれてくるので、幅広い層にぜひ参加してもらいたい。実際にプロだけでなく、人気投票で上位に属するセンスを持った学生の作品もある。同時にクライアント側でも、どのように作品をディレクションしていけばよいのか分からない部分もあった。この試みでは様々な加工技術を使うことで、そういったアイデアも提供している」と今回の試みについて語った。

なお、現在、作品の投票についてはショップで行なうという形をとっているが、将来的にはネット上でも投票できるようにしていきたいとした。

click!networksのプロデュ―サー、横山哲氏。左の作品は、ヒーリングワールドを描くもとのりゆき氏の“常春高原”(click!networks)。人気投票のベストワン作品
click!networksのプロデュ―サー、横山哲氏。左の作品は、ヒーリングワールドを描くもとのりゆき氏の“常春高原”(click!networks)。人気投票のベストワン作品



今回のイベントはギャラリーショップ『Be.Too』オープン記念として催されたものだが、通常の展示については恵比寿の『Be.Too』ショップ内ギャラリーにおいて紹介されている。同時にショップでは、作品をポストカードやカレンダーとしてオンデマンドで販売する。顧客の要望によっては、特殊紙やフレーム、ラミネート加工などにも対応できるという。

ライブギャラリーショップ『Be.Too』(ビートゥー)にて。ポストカードは1枚100円、A4サイズは500円、カレンダーは1000円。カレンダーは様々な作者の作品を取り混ぜ、カスタマイズした形でも対応するというライブギャラリーショップ『Be.Too』(ビートゥー)にて。ポストカードは1枚100円、A4サイズは500円、カレンダーは1000円。カレンダーは様々な作者の作品を取り混ぜ、カスタマイズした形でも対応するという



同ショップに作品を展示、販売してもらうには、“click!networks”に会員登録(年会費+登録料1500円、作品委託料は1点あたり100円)する必要がある。その後、作品(デジタルデータ、ポジ、油絵、アクリル、パステル、ポジフィルムなどの平面作品、ジャンルは不問)を持ち込んでデジタルデータに変換し、ポストカード形式などで2週間ほど店内のギャラリーコーナーにおいて展示される。来店者による投票結果により、上位に作品がランクインすれば、さらに継続して展示コーナーに残る。

またショップで売れた作品は、その利益の一部(5パーセント)を作者にポイントとして還元し、同ショップ内での割引や、ロイヤリティーの加算(1万ポイント以上は換金可)などに適用する。

ショップにあった展示品。デコラージュという手法を使っている。プリント出力したものを切り抜いて、要所要所を重ね合わせることで、立体的なイメージを作り出すものショップにあった展示品。デコラージュという手法を使っている。プリント出力したものを切り抜いて、要所要所を重ね合わせることで、立体的なイメージを作り出すもの



人気投票をはじめ、作品自体もプロアマを問わず誰でも参加できるシステムは、未来のアーチストを発掘し、新しい才能を育てていくかも知れない。

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