このページの本文へ

JHDC、米ヘルプデスク協会と提携しヘルプデスクの品質認定制度を開始と発表

2000年04月14日 00時00分更新

文● 編集部 小林伸也

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

(社)日本オフィスオートメーション協会ヘルプデスクセンター(JHDC)は14日、米ヘルプデスク協会(Help Desk Institute:HDI)と提携し、同協会が企業のIT関連ヘルプデスクやサポートセンターに対して実施している品質認定制度を国内で開始すると発表し、都内で発表会を開いた。同センターで米国の認定基準や試験のローカライズを行ない、今夏にも認定をスタートさせる。

認定について説明するHDIのCEO、ロン・マンズ氏 認定について説明するHDIのCEO、ロン・マンズ氏



提携は、HDIがIT関連のヘルプデスク向けに実施している品質認定制度を、JHDCが国内向けに行なうというもの。実施するのは、企業内のヘルプデスクやユーザー向けサポートセンターといった組織全体を認定する“HDI Certified Support Center Certification”と、サポート業務に関わる個人に対して認定を行なう“HDI Star Series Certification”の2種類。米国では両制度とも今月からスタートしている。

組織向け認定では、サポートポリシーやマネージメント、手順といった業務態勢に加え、顧客満足度など結果についてもチェックし、4段階で評価する。個人向けは、アナリスト、サポートエンジニア、マネージャーの3職制ごとにそれぞれ実施。個別のソフトやハードについて知識を問うのではなく、電話応対などのコミュニケーションスキルや、問題解決力や柔軟性といったサービススキルを重視する。結果は5段階で評価する。

認定に当たっては、大手ベンダーらが参加する標準化委員会が判断基準を策定し、これに基づいてヘルプデスク経験者が認定作業を行なう仕組み。米国の標準化委員会には米サン・マイクロシステムズ社や米バンク・オブ・アメリカらが参加している。

日本では、JHDCが認定基準の日本語化や、国内事情に合わせたカスタマイズを行なうほか、認定作業を行なうコンサルタントを養成する。また認定取得を目指す企業や個人向けにセミナーを開催するなどして業界への普及を促す。

開始時期は今年の夏から秋。認定は有償で、組織認定で200万円以上、個人認定で3万円以下となる予定。当初は同センター会員の110社に認定を勧め、初年度実績は10社程度を見込む。将来は会員企業にとどまらず、国内のIT業界全体に広げていきたい考えだ。

日本オフィスオートメーション協会専務理事の富坂良雄氏は、「顧客重視の経営姿勢や社内の情報リテラシー向上のため、国内企業でもヘルプデスクの重要性は高まっている。国際的な認定基準を導入することで、国内のヘルプデスクの水準向上を図りたい」と提携の狙いを語った。

HDIのCEO、ロン・マンズ(Ron Muns)氏は、「HDIの認定はオープンな環境で策定されたグローバルスタンダード。認定取得でサポート業務に関わる社員の意識も向上し、結果的に顧客満足度も高まる」などと認定制度のメリットを強調した。

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン