このページの本文へ

アルファ・オメガソフト、CATVを利用して個別販売を可能にする双方向CATVシステム『iSeeTV』を発表

2000年03月17日 00時00分更新

文● 編集部 井上猛雄

  • この記事をはてなブックマークに追加
  • 本文印刷

17日、(株)アルファ・オメガソフトは、英メディアロジック社と提携し、CATVを利用して1対1の個別販売を可能にする双方向TVシステム『iSeeTV』を発表した。

『iSeeTV』は、CATVに加入しているユーザーを対象に、静止画やグラフなどの情報やメニューを見ながらショッピングできるもの。ユーザーは、ビデオコールセンターに電話をして、テレビと電話を使ってエージェント(販売アシスタント)と対話をしながら欲しい情報を確認する。欲しい情報がない場合には、さらに別の情報をテレビに流してもらい、新しい情報を得る。

今回発表したシステムは、技術的にはビデオオンデマンドの形態に近いが、IPベースではない。ケーブルテレビのセットトップボックスには固有IDが付いている。そのIDを利用して、あらかじめカスタマイズした映像情報を個人(チャンネル)に送ることになる。しかし、すでにIPベースでの利用技術も開発しているので、将来的にはパソコンや携帯電話などでも利用できるようになるという。

英国では、メディアロジックとテレウェストというケーブル会社が提携し、スーパー、デパート、旅行、金融などのサービスを開始している。ショッピング以外にも、教育関係や医療関係、オークションなどの情報を提供することも考えているという。日本では6月より、アルファ・オメガソフトがこのシステムを利用し、医療関係や旅行分野での試験サービスを開始する予定。現在、富士通系列のケーブルテレビ会社4社と協力を進めており、加入者数10万世帯を見込んでいる。

『iSeeTV』のデモを行なったメディアロジックのグラン・ラドクリッフ氏
『iSeeTV』のデモを行なったメディアロジックのグラン・ラドクリッフ氏



デモ画面。テレビにコールセンターのエージェント(説明員)が現われ、電話で対応してくれる。エージェント役を務めているのは、メディアロジックのサイモン・ハント氏。デモは旅行分野でパッケージを紹介しているところ
デモ画面。テレビにコールセンターのエージェント(説明員)が現われ、電話で対応してくれる。エージェント役を務めているのは、メディアロジックのサイモン・ハント氏。デモは旅行分野でパッケージを紹介しているところ



画面の右側には、静止画、動画、グラフなどの情報が現われる
画面の右側には、静止画、動画、グラフなどの情報が現われる



アルファオメガソフトの佐々木氏は「インターネットを苦手とする主婦層や高年齢者を対象に、テレビと電話だけで商取引できるようにする。さまざまな販売業者とパートナーシップを築き、共同でこの事業を進めていきたい。このビジネスモデルは、利用したい販売業者がCATV会社に使用料を支払うという形になるが、日本でもこのモデルをホームネットワークソリューションとして広めていきたい」とした。

アルファ・オメガソフトの代表取締役、佐々木隆仁氏。『iSeeTV』以外の展開として、65歳以上の高齢者を対象にした“elife65”や、家庭を対象にした“efamily”というサイトも立ち上げるという
アルファ・オメガソフトの代表取締役、佐々木隆仁氏。『iSeeTV』以外の展開として、65歳以上の高齢者を対象にした“elife65”や、家庭を対象にした“efamily”というサイトも立ち上げるという

カテゴリートップへ

注目ニュース

ASCII倶楽部

プレミアムPC試用レポート

ピックアップ

ASCII.jp RSS2.0 配信中

ASCII.jpメール デジタルMac/iPodマガジン