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ATMフォーラム、21世紀に向けた取り組みとユーザー事例を紹介

2000年02月22日 00時00分更新

文● 編集部 高島茂男

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ATMフォーラムは21日、都内において、同フォーラムの21世紀に向けた取り組みについて説明を行なった。あわせて、ATMを利用したユーザー事例も紹介した。

ATMフォーラムは、ATM(Asynchronous Transfer Mode:非同期転送モード)の相互運用仕様の作成や推進を行なっている、非営利の国際団体。世界の約550社の企業や、政府機関、大学などが同フォーラムの会員となっている。

ATMフォーラム理事会会長のマーリス・ハンプフリー(Marlis Humphrey)氏は、「今、ATMはおもしろい瞬間にあります。30年前7ドル(約780円)したトランジスターが今では1セント(約1円)未満であるように、帯域幅についても同じような進展がみられます」、「ATMはIPベースのサービスにとって、優れたインフラです。電子商取引は、ネットワークの革命を加速させる重要な原動力です。今、ビジネスチャンスであると共に、ビジネスモデルを変えていく機会でもあります」と語った。

ATMフォーラム理事会のマーリス・ハンプフリー会長
ATMフォーラム理事会のマーリス・ハンプフリー会長



「ネットワークの効率性や相互接続性の改善に、ATMは接着剤としての役割を果たせる。また、新しい市場、VoDSL(Voice over DSL)やモバイルATMといった市場でもATMは有効である」という。

ユーザー事例として、ショア映像歴史財団の技術最高責任者のサム・ガストマン(Sam Gustman)氏が、説明を行なった。同財団は、ナチス・ドイツによるユダヤ人虐殺“ホロコースト”の証言を収集することや、人を受け入れる精神を育む寛容教育の教材を作成すること、CD-ROMやドキュメンタリービデオを作成することを主に行なっている。

ショア映像歴史財団の技術最高責任者のサム・ガストマン氏
ショア映像歴史財団の技術最高責任者のサム・ガストマン氏



ガストマン氏は「記録を保存するデジタルコンピューター記憶ネットワークライブラリーシステムに、ATMが活用されている。教材を配信する方法にもATMを利用している。今、アメリカの博物館を光ファイバー網で接続すること、さらに大学を結ぶことをやり始めている」と説明した。

ビデオ“ホロコーストの生存者”が上映され、その中で、コンピューターに名前を打ち込むだけで、その人の証言が再生されるシステムが紹介されていた。この証言は、のべ10万時間に及ぶものだという。

このほか、東京大学の青山友紀教授がギガビットネットワークの紹介を行なった。

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