シマンテック代表取締役社長で、米シマンテック社副社長の成田明彦氏 |
(株)シマンテックは、サン・マイクロシステムズ(株)の“Solaris”プラットフォームに対応した、電子メールゲートウェイサーバー用アンチウイルスソフト『Norton
AntiVirus for Solaris Gateways』を、3月10日に発売すると発表した。
Norton AntiVirus for Solaris Gateways(以下NAV Solaris)は、ファイアーウォールの直下に配置される電子メールゲートウェイサーバー上で動作し、このサーバー上を通過するデータをリアルタイムに監視する。電子メールの通常の添付ファイルおよび、圧縮(zip、lha、gzipなど)されたファイルについてもスキャンを行ない、ウイルスに感染しているファイルがあれば修復して通過させるというもの。
サン・マイクロシステムズ、マーケティング統轄本部マーケット・デベロップメント推進部の刀根繁部長 |
ウイルス発見時にアラートを管理者に伝えたり、社内ネットワーク上でウイルスが発見された場合に、そのウイルスの発信元を追跡するといった機能も備える。NAV
Solarisの管理インターフェースはウェブベースで提供されるため、遠隔地からの管理も可能としている。
NAV Solarisは、企業ユーザー向けのサイトライセンスのみで販売される。クライアント数により価格は異なるが、クライアント数が25~49ライセンスの場合の単価は8890円で、1年間のサポートパック(ウイルス定義ファイルのアップデートサービスおよびNAV
Solaris自身のアップデートサービスなどを含む)が2850円。サポートパックの購入は必須のものとなっている。
シマンテックは従来、Windows用およびMac OS用のクライアント向けアンチウイルスソフトや、Windows
NTをメールサーバーやファイルサーバーとして利用している企業向けのアンチウイルスソフトを提供してきた。
今回、Solarisプラットフォーム向けの製品を発売する背景として、従業員が500人を超える規模の中~大企業で、電子メールゲートウェイサーバーのプラットフォームとして、Solarisが使われている率が50パーセント以上と高いこと、さらに'98年以前はフロッピーディスクなどいわゆるファイルのコピーに伴ってウイルスが広まる例が多かったが、'99年になり、電子メールを媒介として爆発的に広まるウイルスが増え、電子メールゲートウェイサーバーで監視することの重要性が増したことがあげられた。
シマンテックの成田社長は、今回のSolaris対応製品をてはじめとして、「エンタープライズ市場に“シマンテック”ブランドを売り込んでいきたい」と述べた。また、企業の電子メールゲートウェイサーバーとして、Linuxなどほかのプラットフォームへの対応はという記者の質問には、「ほかのUNIXプラットフォームへの対応も考えている。特にLinuxへは年内に対応したい」と、Linuxプラットフォームへも積極的に対応する姿勢を明らかにした。