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【Windows 2000 Expo Vol.5】San FranciscoのVBITSで、Steve Ballmer氏が基調講演--Next Generation Windows System-NGWS-

2000年02月18日 00時00分更新

文● 日刊アスキー編集部

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Steve Ballmer氏基調講演

2月15日(現地時間)、米国San Franciscoで開催されているVisual Basic Insiders Technical Summit(VBITS)において、Microsoftの新CEO Steve Ballmer氏の基調講演が行なわれた。

基調講演会場に映し出されたVBITSのロゴマーク
基調講演会場に映し出されたVBITSのロゴマーク



Ballmer氏はまず、今後のコンピューティングが、PCにとどまらず、携帯電話やテレビといったさまざまなデバイスに広がっていくことについて触れ、こうした状況の中でWindowsがあらゆるコンピュータのプラットフォームになっていくだろうと語った。

Steve Ballmer氏。大きい声で、身振り手振りを交えて話す
Steve Ballmer氏。大きい声で、身振り手振りを交えて話す



また、Webサービスの変化についても、XMLを中心に話を進めた。今までの、HTMLで実現されてきたWebブラウズの時代から、XMLによってプログラマブルなWebが実現され、Webサービスの時代になってきたというものだ。そして、こうした「プログラマブルWeb」を、Visual Basic 6.0、Visual Studio 6.0によって作成することができるという。

Windows 2000については、ハイパフォーマンスなXMLをインテグレートしており、Windows DNAにおけるアプリケーションサーバであることを語るとともに、クラスタリング、Active Directory、IntelliMirror、といったキーワードを紹介し、セキュリティやパフォーマンス、スケーラビリティについても言及した。

Windows DNA 2000のイメージ図
Windows DNA 2000のイメージ図



そしてWindows DNA 2000に話は移った。これは、WindowsのWebアプリケーションを核に、B2B、B2Cをはじめとしたすべてのサービス、PCから携帯電話などのあらゆるデバイスをカバーする包括的なネットワークアーキテクチャであり、特にB2Bのデータ交換については主にXMLが使われることになっている。この、Windows DNA 2000を構築するツールが、Visual Basic 7というわけである。これは、VB7がXMLアプリケーションを構築できることを意味する。これにより、VBアプリケーションは、エンタープライズアプリケーションとして機能する。つまり、VB7は、いままでのVBスキルを、エンタープライズレベルのシステム構築までスケールさせるツールとして機能するというわけだ。また、次世代のVisual Studioについては、

・XMLとCOM+をベースとしたWebアプリケーション開発
・ドラッグ&ドロップを基本としたシンプルなWebアプリケーションの公開
・中間層におけるビジネスコンポーネントの素早い開発
・容易なスケール

といった点を挙げた。

Ballmer氏は、Windows 2000の新しい機能、XMLによる新しいWindows DNAへのアプローチなどを含めたプラットフォームによるサービスを、「New Generation Windows Service Platform━NGWS」と呼んだ。

NGWSを説明するスライド
NGWSを説明するスライド



ハプニングで盛り上がるデモンストレーション

続いて実際のデモンストレーションに移った。ここでのキーワードは、「ASP+WebForms」。これは、VBのフォームを作るような感覚で、Webアプリケーションを公開できるというもの。VBのフォームが、そのままWebページになると考えていい。VB上でユーザーインターフェイスやコードをいじるだけで、そのままWebアプリケーションのほうも即座に対応するというものだ。これは、次世代のASP(Active Server Pages)である「ASP+」が使われている。

デモンストレーションで例題に出されたWebショップ。左下の「Schedule Picup」をクリックするとカレンダーが表示される……
デモンストレーションで例題に出されたWebショップ。左下の「Schedule Picup」をクリックするとカレンダーが表示される……



このカレンダーページを、VBで改変する。カレンダー左下、マウスカーソルに注目
このカレンダーページを、VBで改変する。カレンダー左下、マウスカーソルに注目



カレンダーにボタンを追加するフォームを挿入
カレンダーにボタンを追加するフォームを挿入



コーディングする
コーディングする



これだけの作業で、Web上に新しいアプリケーションを公開することができる
これだけの作業で、Web上に新しいアプリケーションを公開することができる



講演は次に、Visal StudioのWebサービスに話が移った。ここでは、「webpublic」というタグの存在やXMLを学ばなくても、自動的にXMLを生成してくれること、IntelliSenceを利用したWebアプリケーションの公開などが挙げられていた。デモンストレーションでは、花屋さんのWebページをVS上で改変し、すぐに公開する、というものが行なわれた。ここで強調されたのが、XMLによるデータ交換により、通信先のサーバプラットフォームや言語にとらわれることなくデータ交換ができる点である。

Visual StudioにおけるWebアプリケーションのデモンストレーションでは、ASP+にエラーが出るといったハプニングがあった。

ASP+のエラー画面
ASP+のエラー画面



会場は笑いやはやし声などが飛び交って大興奮の態となり、さらにはBallmer氏がデモンストレータに「早く直してネ」というとまた笑いの渦。そして復旧すると、今度は拍手大喝采と、米国の講演でよく見られるフレンドリーな一幕もあった。

なお、この講演は、MicrosoftのWebサイトでも、ストリーミングで放映されている。興味のある方はご覧いただきたい。

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